1日に肺がんのため死去したフリーアナウンサーの久米宏(くめ・ひろし)さんがメインキャスターを務めていたテレビ朝日系「ニュースステーション」の後継番組にあたる「報道ステーション」で初代メインキャスターを務めたフリーアナウンサーの古舘伊知郎氏が13日、曜日コメンテーターを務めるTBS系「ゴゴスマ―GO GO!Smile!」(月~金曜・午後1時55分)に電話出演。久米さんへの思いを語った。

 古舘氏は久米さんからのバトンを引き継ぎ、2004年4月から12年間「報ステ」の顔を務めた。過去の久米さんが「報ステ」について古舘氏の状況を思いやるインタビュー映像のあとに心境を聞かれ、古舘氏は「僕がかなり苦労していたときに、久米さんは同じしゃべり手として同じ立ち位置にいて、分かってくれていたんだな」と感謝した。

 久米さんが「ニュースステーション」に出演していた時代、テレビ朝日の駐車場で古舘氏の運転する車が、久米さんの車にあわや接触しそうになったことがある。「ビビーッとクラクションを鳴って降りてきた久米さんがものすごく怖くて。僕が『ごめんなさい、接近しすぎて』と言うと『古舘くんなの? 先に言ってよ。気をつけてよ』と笑顔で消えていった。僕はその車を見送ったとき、どれだけ命を削っているのかと思いました。常に外的要因との戦いなんだなって」と久米さんの覚悟や番組と向き合う孤独を感じたという。

 新番組が始まるにあたって、「具体的な引き継ぎはなにもなかった」という。「僕は意図的に久米さんを嫌いになりました。というのは、久米さんにはかなわないんですよ。ニュースショーを開拓者としてやられて、そのしぐさ、表情。

漸進性をもって具現化されてきた。僕は久米さんを超えられないということをエネルギーに変えて頑張ってきたんです」と反骨精神を力に「報ステ」を進んできたという。

 近年は会う機会もなかったが久米さんのラジオ番組を聴くたびに卓越した話術に感心していた。「肺がんで苦しまれないで旅立たれたんだったら、それはよかったと思います。(天国に)先に行っていて下さい。やがて僕も行くわけですから。そのときに初めて『ニュースステーションから報道ステーションへの引き継ぎをやらせてくれますか、久米さん』とちょっと甘えたい気持ちになっています」と大先輩にメッセージを送った。

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