プロボクシングの前WBC&IBF世界バンタム級統一王者・中谷潤人(28)=M・T=が13日、神奈川・相模原市内の所属ジムで新年初練習を行った。5月に東京ドームで計画されている世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(32)=大橋=との世紀の一戦へ「全力を尽くすだけ」と意気込み、「(尚弥が)倒れる可能性もある」とモンスター攻略へ自信をみなぎらせた。

 井上尚弥とのドーム決戦へ、中谷が始動した。4ラウンドのシャドーボクシングで汗を流した愛称「ビッグバン」が、世紀の一戦を迎える2026年の決意を述べた。

 「本当に全力を尽くすだけだなっていう気持ちです。(スーパーバンタム級で世界王者になる)目標に向けて、やるべきことをやって、しっかり成長できる時間にしていけたら。その過程をしっかり楽しみながらやりたいと思っています」

 例年1月2日の誕生日が始動日だったが、昨年12月27日にサウジアラビアでセバスチャン・エルナンデス(25)=メキシコ=に判定勝ちし右目を負傷したことで、11日遅れの初練習となった。年末年始は「久々に実家で食っちゃ寝、食っちゃ寝して過ごした」と中谷。右目の腫れも回復し「ああいう(腫れた)顔にならないのが一番。打たれない、打たせないっていうのは大事だなと感じた」と苦笑した。

 スーパーバンタム級転向初戦となったエルナンデス戦は、ジャッジ3者のうち2者が2点差とする辛勝だった。

 「エルナンデスの良さを存分に出してしまった。いろんな反省点が見つかった試合だった」と振り返ったが、「これがリアル。僕自身どうやっていくかが試されている部分。

たくさん材料はもらえた。より課題が明確に見えた方が成長につなげやすい。そこは良かった」と、さらなる進化を見据えた。

 米専門誌「ザ・リング」は10日、15歳の時から中谷を指導するルディ・エルナンデス・トレーナーのインタビュー記事を掲載。「ジュントがイノウエをKOできる可能性は低いだろうが、判定でなら勝てると思っている」との発言を報じた。これを受け中谷は「ルディが言ってることなんで。そこらへんは、やってみなきゃ分からない」と反応し、「“生もの”なので、倒れる可能性もありますし」とモンスター制圧への自信をにじませた。

 世界4階級制覇の尚弥と3階級制覇の中谷による、32戦全勝同士のスーパーファイト。中谷は国内で練習後、米ロサンゼルスでのスパーリング合宿を経て、ドーム決戦へと向かう予定だ。(勝田 成紀)

 ◆2025年の中谷潤人

 ▽2月24日(東京・有明アリーナ) WBC世界バンタム級タイトルマッチで同級6位ダビド・クエジャル(メキシコ)と対戦。3回に2度のダウンを奪い3分4秒KO勝ちし、3度目の防衛に成功。

 ▽6月8日(東京・有明コロシアム) IBF世界同級王者の西田凌佑(六島)と、日本人王者同士では4度目となる2団体王座統一戦。

6回終了後のインターバルで、西田が右肩脱臼のため棄権を申し出て、中谷が6回終了TKO勝ち。2団体統一を果たすとともに、米専門誌「ザ・リング」が認定するリング誌王座も獲得した。

 ▽12月27日(サウジアラビア、ムハマド・アブド・アリーナ) スーパーバンタム級転向初戦としてWBC同級10位セバスチャン・エルナンデス(メキシコ)と同級12回戦で対戦。偶然のバッティングで右目が腫れ上がるなど苦戦を強いられたが3―0(118―110、115―113、115―113)の判定勝ちを収めた。

編集部おすすめ