スピードスケート女子で18年平昌五輪2冠の高木菜那さんが14日、都内で取材に応じた。2月6日に開幕するミラノ・コルティナ五輪で2大会ぶりの金メダル奪還を狙う女子団体追い抜きの展望を語った。

 ミラノ五輪は菜那さんの妹の高木美帆(TOKIOインカラミ)、佐藤綾乃(ANA)、野明花菜(立大)、堀川桃香(富士急)がメンバー入りしている。今季W杯では第1戦を高木、野明、佐藤の隊列で臨み優勝。新戦力の野明について菜那さんは「スタートで美帆、綾乃にストレスなくついていける」と強みを語った。

 同種目で大切になるのが3人で足を合わせて、隊列を崩さないこと。長年ともにレースを行っている美帆、佐藤の2人のリズムにも順応し、「やっと出てきてくれた」と評価した。一方でチームに加わってから時間が浅く、恐る恐るレースに臨んでいることを指摘。「そろそろ腹をくくって、戦力になる心構えをして、どう前につくかを考えていってほしい」とさらなる成長に期待した。

 今回の五輪は準決勝から決勝までの時間が約2時間と短い。この状況を受けて「2番手、3番手が大事になる」と分析する。オランダ勢やカナダのワイデマンと比べて、先頭を滑る美帆の体力面は劣るという。準決勝ではいかにスタミナを温存できるかがカギとなり、「後ろがどれだけ美帆をサポートできるか」が大事になると話した。

 野明は元来、短距離を滑っていた選手で準決勝と決勝の2本ともを滑ることは難しい。

どちらかのレースでは、堀川のメンバー入りが濃厚となる。今季は主に佐藤が最後尾を担当しており、プッシュの技術にたけている。「今回、キーになるのは美帆じゃない」と後ろを担う3人のサポート力が金メダル奪還のポイントとなると話した。

 日本のライバルとなるのは北京五輪金メダルのカナダ、オランダ、アメリカの3か国だ。菜那さんは「レベルが一緒なので」と横一線の戦いになると予測。順当に行けば準決勝に進むのはこの4か国となり、決勝の前だが、「準決勝でも熱い」とハイレベルなレースに期待を寄せる。だが、カナダとオランダは3人のみで全レースをこなさなければならず、「変えられるメンバーがいるのは強み。2つの作戦がトップレベルまで来たら、日本の強みがすごく出てくる」と優勝に期待を寄せた。平昌、北京と2大会連続で同種目を経験した菜那さんは「出るよりもドキドキする」とすでに応援に熱が入っている様子だった。

 ◆団体追い抜き 3人1組で滑る団体戦。2チームが同時にレースを行い、男子は8周、女子は6周を滑る。最後尾の選手のブレードの一部がゴールしたタイムがチームの記録となる。

W杯では2004年から、五輪では06年トリノ大会から採用された。

 ◆日本女子団体追い抜き五輪成績とメンバー

 ▽06年トリノ 4位(田畑真紀、石野枝里子、大津広美、根本奈美)

 ▽10年バンクーバー 銀メダル(小平奈緒、田畑真紀、穂積雅子)

 ▽14年ソチ 4位(田畑真紀、菊池彩花、押切美沙紀、高木菜那)

 ▽18年平昌 金メダル(高木美帆、菊池彩花、佐藤綾乃、高木菜那)

 ▽22年北京 銀メダル(佐藤綾乃、高木美帆、高木菜那)

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