◆スポーツ報知・記者コラム「両国発」

 プロ野球の新人合同自主トレが始まっている。ソフトバンクには、今年も12球団最多8人の育成選手が加入した。

年俸360万~400万円。この中から億万長者が誕生する可能性は大いにある。現在のチームでは、牧原大、周東、大関が育成ドラフト出身の億プレーヤー。千賀(メッツ)は海の向こうで20億を稼ぐ大投手になった。

 「下克上」を狙う青年たちは個性豊かだ。育成7位のエミール・セラーノ・プレンサ外野手(幸福の科学学園)は、中日などで活躍したドミンゴ・グスマン氏を父に持つ。野球歴5年と浅いが、プロを目指してドミニカ共和国から高校2年で留学。日本語を学びながら「日本一のホームラン打者に」と意気込んでいる。

 同8位の大山北斗投手は中大の準硬式野球部出身。興南(沖縄)時代の最速141キロが4年間で152キロまで飛躍した。部の伝統で、試合日も合宿所から球場まで往復20キロを走って移動。「準硬式に入った時点で、プロは絶対にないと思った。

下半身が強化されたのか、なぜか球が速くなった」。高校でも推薦入学ではない立場から強豪のエースに。12球団ラスト、116番目の指名も「下克上は得意」と不敵に笑った。

 他にもダイヤの原石だらけ。この中から誰が…。分かるはずないが、8年前の球団スタッフの一言を思い出す。「周東くん、いいんじゃない?」。合同自主トレ初日。今では説明不要の快足も未知の状態。初見の軽い運動で、体のバネや足運びの良さを察した。「プロの目はさすが」である。その人は現在、ファームのコーチ。

きっと素材に気付き、磨いてくれるだろう。(野球担当・安藤 理)

 ◆安藤 理(あんどう・おさむ)2021年入社。前職からプロ野球取材17年。26年はアマ野球も。

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