◇ノルディックスキー・ジャンプ W杯(17日、札幌・大倉山ジャンプ競技場)

 個人第17戦が行われた。北京五輪代表の中村直幹(なおき、29、フライングラボラトリー)が1回目134メートル、2回目132・5メートルの263・6点で過去最高の2位に入り、2022年11月のルカ大会以来3季ぶり2度目の表彰台に立った。

今季W杯初勝利を挙げた二階堂蓮(24、日本ビール)は257・6点で3位、小林陵侑(29、チームROY)は5位だった。

 会心の飛躍だった。何度も両拳を突き出し、喜びを爆発させた。4位で迎えた2回目。中村は「何でもいいやと思っていた。今シーズン安定していたので、変なことをしなければちゃんと飛んでいく」。不利な追い風が吹く中でも1回目に続きK点越え。キャリアハイを更新し、自身2度目の表彰台に立った。

 実家から会場まで徒歩圏内という地元っ子。大倉山は10代の頃から何度も飛んできたジャンプ台だ。現在はスロベニアに拠点を置いており、同会場で約1年ぶりの実戦となったが「(スタートしてからの)流れがすごく頭の中にこびりついている。すっげぇ懐かしくて、すっげぇ飛びやすいなと思いました」。

テストジャンパーを務めた弟・正幹(雪印メグミルク)ら家族が見守る中、慣れ親しんだ“庭”で好飛躍を2本そろえた。

 すでに2大会連続となるミラノ・コルティナ五輪出場を確実にしている。自身で会社を立ち上げ、スポンサー収入を得ながら競技を続ける「空飛ぶCEO」は「リザルト(結果)は全く考えていない。それがいいアベレージを生んでいる。(五輪は)長いシーズンの中の大きなイベントの一つ。淡々とやっていけばリザルトも出る」。4年に1度の大舞台を特別視することなく、無心で空を飛び続ける。(島山 知房)

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