ノルディックスキー・ジャンプ女子のW杯国内4連戦が20日の蔵王大会から始まる。今季、5勝を挙げ急成長を遂げる丸山希(27)=北野建設=、2018年平昌五輪銅メダルの高梨沙羅(29)=クラレ=ら日本勢がW杯個人総合首位に立つニカ・プレブツ(スロベニア)ら海外勢と国内で対峙(たいじ)する。

1998年長野五輪団体金メダリストでスポーツ報知で評論を務める岡部孝信氏(55)が日本チームの現状を分析した。

 希は今季ここまでW杯5勝と結果を出している。昨季から、飛び出しも変わったけど、自分から浮力をつぶすことがなくなったのが大きい。以前は、空中に出てから前に大きく重心移行してしまっていたため、少し浮力を無駄にしてしまっていた。それが改善されて、スキーと体の距離が平行にずっと保っていて、風をつかんで飛んでいけるようになった。

 (足を前後にして着地する)テレマークもうまくなってきた。これはしっかり体がスキー板の上に乗って、バランス良く飛んでいるから。入れやすい飛行曲線なんだと思う。

 帰国(8日)前のW杯で3戦連続で表彰台を外したが、外国勢が上がってきているのもあるが、少し疲れがあったのかと思う。トップ争いをしながら海外を転戦するのは非常に疲れる。そういう意味で、一度、五輪前に日本に帰国できたのはプラス。心身ともにリラックスできる。

直前の中国でのW杯で2位に入ったのは、それもあったのかなと思う。

 沙羅の今季は、距離がだいぶでてきた。助走路のポジションが後ろになる傾向があったが、今季、飛べている時は助走路でいいポジションに乗って推進力を出していけている。まだ、確率は悪いけど、それを上げていければ。ただ、テレマークは課題。最後で起きる感じになっているのが、入れづらくなっている原因だと思う。もう少し空中姿勢を保っていければ入るような気がするが、恐怖感だったりもあると思うのでそこは積み重ねだと思う。

 五輪前に国内4連戦があるのは日本には有利。沙羅は特に蔵王、札幌も得意。私もそうだったが得意な台を飛ぶと気づきがある。いつも飛んでいる台なので、確認する場所が分かりやすく、再調整するにはちょうどいい。ここでもう一段上げて行ければと思う。

 希は五輪でも個人のメダルが、かなりの確率で期待できる。沙羅の調子が上がれば、男子の調子がいいし、(男女2人ずつで臨む)混合団体でのメダルも見えてくる。国内4連戦できっかけをつかんでほしい。(雪印メグミルク・スキー部総監督)

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