横綱・大の里(25)=二所ノ関=が小結・若元春(32)=荒汐=に力なく寄り切られ、2連敗で3敗に後退した。昨年11月の九州場所の千秋楽を休場する要因となった左肩のけがが深刻で、途中休場も考えられる状況となった。

横綱・豊昇龍(26)=立浪=にも土がつき、複数横綱の2日連続の黒星は終盤の大関戦を除けば、1998年春場所初日、2日目の曙と貴乃花以来の波乱となった。

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 イリュージョンなのか。現実ではないような空間に映し出されたのは、大の里の悔しそうな表情ではなかった。しょうがないという諦めの表情でもあった。もろ手の立ち合いが弱かった。中途半端だった。右差しをすぐに諦めて、肩越しに上手を取ろうとしたのは8日目の伯乃富士との一番と一緒。何もできないまま寄り切られたのもビデオを見ているようだった。怖々と相手に当たっている。左肩が悪いのかもしれない。

 豊昇龍も同じだ。もろ手で当たってすぐに引いてしまった。

しかも負けても悔しそうには見えなかった。今後、2横綱はどうしたらいいのか。気持ちが折れていたら、切り替えるしかない。心のエンジンにガソリンを満タンにして土俵に上がる必要があるだろう。このままではお客さんに失礼だし、大相撲の看板でもある横綱の土俵入りもしらけてしまう。2横綱には猛省を促したい。(スポーツ報知評論家)

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