25年シーズンのJ1王者・鹿島は、2月開幕の「明治安田百年構想リーグ」へ向け、宮崎市内でキャンプを行っている。対外試合では福岡大に10―1、J1岡山に1―0で勝利し、キャンプ最終日となる24日にJ1福岡と対戦する。
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ちょうど1年前の宮崎キャンプは「…これは時間がかかるな」と頭をかかえたくなった。鬼木達・新監督が求めることを体現しようとすると、ミスが多発。それでも勇敢な立ち位置を取る選手と、後ろ重心になってしまう選手とで、バランスが悪くなる。相手DFラインの背後が空いているのに、厳しいマークがつくFWの足元にパスを出してしまう。そのサポートの距離感も悪い。
…というのが1年前。トレーニングに愚直に取り組んだ選手たちは、理想と現実に折り合いをつけながらも見事な成長曲線で力をつけ、9季ぶりの優勝を達成した。
そして今年のキャンプ。やはり土台、ベースは、昨季よりはるかに上がった。1年前に悪戦苦闘していた部分が「できて当たり前」のものとなり、チームとして、さらなる高みを目指せる舞台が整った。本当の意味での「鬼木監督らしさ」は、ここから見られるのかもしれない。
そんな鹿島の伸び代はどこにあるのか。
川崎の監督時代、ピッチコンディションが思わしくない試合で、指揮官はあえてボールを繋いでの前進をチームに求めることがあった。その判断には「ピッチが悪いからこそ、技術の部分で優位に立てるから」という狙いがあった。
昨季はこのような状況の時はロングボール主体のサッカーで乗り切ったが、優勝したことで相手の対策は進み、“鹿島包囲網”が敷かれることになる。昨季は通用したことが、手詰まりとなる可能性がある。
だからこそ、攻撃の手数を増やし、チームとしての選択肢を多く持てるように、トレーニングの中で取り組んでいる。そして対外試合ではあえて試合中に具体的指示をベンチから出さず、選手に「個人の戦術眼」を磨かせている。これらは昨季からの継続課題ではあるものの、2季目を迎えるにあたり、より注力していく必要が出てきた課題だ。
鬼木監督は岡山戦後に「合っている、間違っているはないので。(ピッチ内で)『これ』って決めたらそれをやってくれれば、エネルギーをしっかり同じ方向に出せる。今日はそういう意味ではパワーが分散してしまった」と振り返り「(誰か1人ではなく)ピッチに出ている11人でやらなきゃいけないこと」と力を込めた。
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優勝メンバーの主力が全員残留したのだから、この百年構想リーグはV候補筆頭という立場で迎えることになる。王者として迎える2026年は「常勝軍団」の称号を取り戻すべく、戦術をより深め、手数を増やし、相手を圧倒できるチームを作り上げていく1年となる。(岡島 智哉)

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