巨人の田中千晴投手(25)が、楽天から海外FA宣言して加入した則本昂大投手(35)の人的補償で楽天に移籍することが23日、両球団から発表された。

 巨人は16日に則本の獲得発表後、速やかに28人のプロテクトリストを楽天に提出した。

昨秋ドラフト指名の新人、外国人、現役ドラフトをのぞき今オフ新加入の選手はプロテクト対象外。その中で4年目のリリーフ右腕の田中千がリストから外れた背景には、巨人のリリーフ陣の層の厚さがあると想像できる。

 守護神マルティネスをはじめ大勢、中川、田中瑛、船迫、高梨らブルペンは強力布陣。外国人ではバルドナードもいて、若手では日本ハム自由契約の北浦、ドラフト2位の早大・田和も加わった。

 田中千は24年オフに右肘クリーニング手術を受け、昨年は1軍登板なしに終わったが、2軍では36登板、防御率1・51の好成績を残していた。150キロ台の力強い速球、縦に鋭く落ちる独特の軌道のフォークが武器の本格派。球団は今季も必要な戦力として契約更改していたが、限られた28人のプロテクトでは、リリーフ陣の豊富さもあり、断腸の思いでリストから外すことになったとみられる。

 楽天は昨年まで抑えなどリリーフで奮闘した則本が先発候補として巨人にFA移籍。リリーフは藤平、西垣、鈴木翔、加治屋、宋家豪、今野、田中千と国学院大の同級生だった江原らがいる。昨年52登板の西口は先発かリリーフか現時点で未定だが、田中千はブルペン強化を目指す楽天にフィットする存在だった。

 田中千にとって新たな環境で大きなチャンス。両球団の迅速な対応もあり、春季キャンプインの前にスピード決着した。

(巨人担当キャップ・片岡 優帆)

 ◆田中 千晴(たなか・ちはる)2000年9月21日、大阪・堺市生まれ。25歳。新檜尾台(しんひのおだい)小、赤坂台中出身で、11歳年上の小林誠司捕手と出身小、中が同じ。浪速高、国学院大を経て22年ドラフト3位で巨人入団。1年目の23年に30登板。通算33登板2勝3敗、防御率4.91。189センチ85キロ。右投右打。今季年俸推定1300万円。

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