卓球◇全日本選手権 最終日(25日、東京体育館)

 女子決勝が3年連続同じカードで行われ、17歳の張本美和(木下グループ)が、3連覇していた女王・早田ひな(日本生命)を破り、悲願の初日本一を成し遂げた。ジュニア女子との2種目制覇は、1988年佐藤利香以来、37大会ぶり2人目の快挙となった。

 第1ゲーム(G)は7―11で取られたが、第2、第3Gを奪って逆転。3―2の第6Gでは9―6からフォアハンドドライブを早田のバック側に決めて、一度チャンピオンシップポイント(CP)を握ったが、そこから早田の脅威の粘りにあい、10―6から6連続失点し、逆転でゲームを奪われた。

 それでも3―3の最終Gでは、1点目から強気に攻めの姿勢を貫いた。5―1からは連続でレシーブエースを決め、左拳を握った。歓喜の瞬間は両拳を突き上げ、大拍手に応えた。コーチの父・宇さんと抱き合うと、涙があふれた。父に頭をなでられ、タオルで目を覆い、歓喜に浸った。

 張本美和は24日の準々決勝ではTリーグのチームメート・長崎美柚(木下アビエル神奈川)と対戦し、計2ゲームは1―7から6点差逆転。最終的にゲームカウント4―1で倒したが、辛勝となった。この日の準決勝では、21歳の横井咲桜(ミキハウス)と対戦し、先に2ゲームを取られる苦しい展開から挽回し、フルゲームの末に逆転勝ち。何度も壁を乗り越える、険しい道を駆け上がってきた。

 過去2大会では、決勝に進んできたが、早田に完敗し、悔し涙の準優勝だった。

24日がコーチで父・宇さんの誕生日で「優勝というお金では買えないプレゼントをできるように頑張りたい」と話していた。同日男子準決勝で松島輝空(木下グループ)にフルゲームで敗れた兄・智和(トヨタ自動車)からは試合後「苦しい展開から逆転勝ちは素晴らしかった。2年連続早田選手に負けてるので、3度目の正直を僕も応援している」。史上初のきょうだいVは果たせなかったが、エールを送られてた。(宮下 京香)

張本本美和の優勝インタビュー

「いやー本当にうれしくて。やっと勝ったか…と。最終ゲームは負けてもいいから攻めていこうと思って、結果責める選択をしてよかったと思います。リードして初めて弱気になってしまった。そこは反省ですけど、自分で立て直せたのはすごく成長したなと感じました。(お父さんが誕生日で)一般の部で優勝をプレゼントしたかったので、本当に嬉しいです。お母さんも数日前に誕生日だったので、一緒にお祝いしたい。一般の部を優勝するのが、これまでで一番強かった。

壁を一つ乗り越えられた。また弱いところを乗り越えて、これからも楽しい卓球人生を送りたい」

 ◆張本 美和(はりもと・みわ)2008年6月16日、仙台市出身。17歳。Tリーグは木下アビエル神奈川所属。両親の影響で5歳上の兄・智和(トヨタ自動車)に続き卓球を始め、3歳で大会に初出場。24年は世界選手権、パリ五輪でともに団体銀メダル。アジア選手権は団体金、女子ダブルス銀。世界ランクは日本勢1番手の7位。右シェークドライブ型。最近はアイドルグループ・乃木坂46にハマる。身長166センチ。

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