大相撲初場所千秋楽(25日、東京・両国国技館)

 新大関・安青錦(21)=安治川=が12勝3敗で2場所連続の優勝を達成した。1956年初~夏場所以来となった3場所連続の優勝決定戦で、西前頭4枚目・熱海富士(23)=伊勢ケ浜=を首投げで制した。

新大関の優勝は2006年夏場所の白鵬(元横綱)以来20年ぶり。新関脇、新大関での2場所連続制覇は1936年夏場所と37年春場所(1月)の双葉山以来2人目の快挙となった。春場所(3月8日初日・エディオンアリーナ大阪)は、付け出しを除く初土俵から史上最速となる所要16場所での綱取りに挑む。

 安青錦の躍進を支えたのが、母国の味だった。ウクライナ料理店「クラヤヌィ」(東京・武蔵野市)と昨年5月、交流が生まれた。同店では戦禍から逃れて日本で生活するウクライナ人が働く。安青錦から「ウクライナ料理が食べたい」という要望を聞いて、安治川部屋で名物料理を振る舞ったのがはじまりだ。

 同10月には、安青錦が来店。通常の3倍の大皿に入れた同国伝統のスープ「ボルシチ」を飲み干し、大満足だったという。ウクライナ語で冗談を言って場を盛り上げたりもした。店長のリセンコ・ナタリアさん(46)は「来店した直後の九州場所で初優勝した。今回も活躍してくれて少しは力になったかな」と笑顔。

来店の別れ際に母国の国旗色に染めた、だるまを「活躍を期待しています」との意味を込めて手渡していた。2月からは「安青錦ランチ」を始める予定で、これからもウクライナの英雄を応援する。(山田 豊)

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