将棋の福間香奈女流六冠=清麗、女王、女流王座、女流名人、女流王位、倉敷藤花=が27日、大阪・高槻市の関西将棋会館で棋士編入試験第1局に臨み、試験官を務める山下数毅四段との対局が午前10時にスタートした。

 持ち時間は各3時間。

振り駒の結果、福間が先手となった。福間が5筋の歩を突き、山下は飛車先を突く立ち上がり。福間が9手目で飛車を5筋に置き、ゴキゲン中飛車の戦型となった。山下が42手目で△7五飛を△7二飛と引いたところで、福間は32分の考慮。▲7七角を▲6六角と上がった。

 このタイミングが午前11時10分頃。スタッフが山下に昼食のオーダーを促すため、メニュー写真が封入されている「平日」と書かれた水色のフォルダーを手渡すと、山下は約37秒の“熟慮”の末に注文し、スタッフに代金を手渡した。それぞれのオーダーは山下は「とり天温玉ぶっかけ」うどん(本格熟成うどん 一期一麺)。福間は「金の塩」ラーメン(中村商店 高槻本店)。

 それまで消費時間わずか2分の早指しだった山下は、昼食オーダーを挟んで32分の長考の末、△8六歩とぶつけた。

 福間は昨年10月6日の第67期王位戦予選(7組3回戦)で浦野真彦八段に240手で勝利して、直近の公式戦で10勝5敗、不戦敗を含め勝率6割6分7厘となり「公式戦の最も良いところから見て10勝以上、なおかつ勝率6割5分以上」の条件をクリア。棋士編入試験の受験資格を取得した。

 同試験は棋士番号の大きい棋士(プロ入りから日が浅い新人棋士)5人が順に試験官を務め、今回は第1局から山下、片山史龍四段、生垣寛人四段、岩村凛太朗四段、炭崎俊毅四段が相手で、月1局のペースで行われる。5人から3勝すれば合格で、3敗すれば不合格となる。

 福間は2022年以来、自身4年ぶり2度目の受験(当時は里見姓)。前回は徳田拳士四段、岡部怜央五段、狩山幹生五段にストレートの3連敗を喫している。当時は「たぶん(再受験を)今後考えることはないのかな」と話していたが、昨年12月に「結婚して出産していく課程の中で、自分自身の心境が変化しました」と話し、夫・健太さんと相談して再受験を決めたことを明かした。

 女流棋士の棋士編入試験受験は過去2人で、24年に西山朋佳女流二冠が受験。2勝3敗で不合格となっている。

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