2021年東京五輪で卓球男子日本代表監督を務めた倉嶋洋介氏が27日、都内で会見し、一般社団法人「T―NEXT」設立を発表した。日本卓球協会との提携による指導者育成制度「S級・A級コーチライセンス」の構築や運用、卓球を通じた健康社会の実現を目指す「卓球ウェルビーイング」事業を両輪とする。

 日本サッカー協会(JFA)の田嶋幸三名誉会長も理事に就任し、会見に同席した。昨夏に倉嶋氏からT―NEXT構想について聞き、「熱い志と将来を見た話を、ワクワクする気持ちで伺った。私もサッカー協会で指導者養成にかなり力を入れてやってきたので、その気持ちを本当に応援したいと思った」と理事を引き受けた経緯を明かした。

 田嶋理事はコーチライセンス制度の構築に携わっている日本卓球協会の前原正浩名誉副会長、星野一朗副会長とも40年来の交流があった。「1980年代、我々はW杯に出たいという夢があった。星野さんたちは中国に追い付け、追い越せと夢を持ち、大きな差があったのが、今は少し引っかかるところまで来た」と回想。「卓球は世界チャンピオンや金メダルを取っている実績がある団体。そういう団体がしっかりとした指導者養成をやろうと思ってくれることは、他の競技団体にも大きく影響すると思う」と意義を語った。

 サッカー界はJリーグで監督を務めるために日本サッカー協会S級ライセンス(現JFAProライセンス)の保持が義務づけられるなど、早くから指導者養成に力を入れてきた。長年の積み重ねにより、現在はコーチライセンスのProライセンス取得希望者が順番待ちの活況を呈しているという。卓球界でもコーチライセンス制度が普及・発展していくためには「(講習など)内容を本当にいいものにしていかなければいけない」と提唱。知見を生かし、T―NEXTの事業をサポートしていく。

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