東京映画記者会(スポーツ報知など在京スポーツ紙7社で構成)が選ぶ「第68回(2025年度)ブルーリボン賞」が27日に決まった。邦画実写の歴代興収記録を22年ぶりに更新した「国宝」(李相日監督)が作品賞に選ばれた。

 米国アカデミー賞に向けたキャンペーンなどで、世界中を飛び回る日々。忙しい合間の取材にも、ジョークを交えながら、にこやかに応じる。自身の性格は「うたぐり深くて、なかなか本心を出さず、いつもおびえていて、いい人間になりたいと思っている性格」と分析。次回作の構想を尋ねられると「内緒です」といたずらっぽく笑い、「やったことがないジャンルに挑戦したい」と明かした。

 「国宝2」のような続編の可能性はあるのか。記者の質問に「あったとしても、僕は関われない」と即答で否定した。「これ以上のものはできないから。もし、あるなら、より別の視点で新しいアイデアを持った人がやればいいと思います」と説明した。

 日本映画の歴史を塗り替え、今後も動向が注目されるが、浮かれた様子はない。「企画が通りやすくなったというのはあるかもしれない。それでも『国宝』の遺産を食い尽くしたら、終わりですから。ヒットの法則はないです」と気を引き締めている。

(有野 博幸)

 ◆李 相日(り・さんいる)1974年1月6日、新潟県生まれ。52歳。大学卒業後、日本映画学校で学び、卒業制作の「青 chong」が2000年のぴあフィルムフェスティバルでグランプリなど4部門を受賞してデビュー。06年の「フラガール」で日本アカデミー賞最優秀作品賞、報知映画賞作品賞など。ほかに「悪人」(10年)、「許されざる者」(13年)、「怒り」(16年)など。

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