女優の円井わんがNHK連続テレビ小説「ばけばけ」(月~土曜・前8時)で高石あかり演じる主人公・トキの親友・野津サワ役を好演している。

 サワは元下級武士の娘で、トキの幼なじみ。

貧しい家に生まれ、いつか不自由ない生活を夢見る家族の期待を背負い、安定した生活を手に入れるため教師を志す。「私自身は物事を何でもポジティブに捉えられる性格なのですが、サワとして嫉妬や複雑な心情を演じなきゃいけないとなった時に、今のままでは演じられない」と気づいたという。

 役作りのため、日常生活からネガティブ思考を取り入れた。「それを毎日続けていると、私自身がすごくしんどくなってきて…。ただ、実際に体験したことで、悲観的な考え方をしてしまう人は、感受性が豊かで受け取る力が強く、人に優しくできる人なのかなと思いました。弱いからネガティブなのではなくて、優しいから葛藤する部分も多いのかもと思った時に、だからサワも、自分を誰かと比べてしまったり、つらかったりしたんだろうなと思えたんです」と思いを明かした。

 弱い部分を見せるサワを演じたことで初心を思い出した。「改めてお芝居が楽しいと思えた、記憶に残る経験になりました」

 30日の放送では「おトキにはなれん」という印象的な言葉があった。「私はサワが一番思っていたことは、これなんじゃないかなと思ったんです。だから、それをトキに言えたことで、サワの中では解決できたと思うし、その後のトキらしい受け止め方や返し方にも救われたんじゃないかなと思いました」。トキを避けるシーンでは「高石あかりちゃんとあまりしゃべらなくなっていたので、早くサワとトキには仲直りしてほしいと思っていましたね」。撮影後には「やっと仲良くできる!」と、2人で「写真を撮ろう!」と盛り上がったという。

 サワ(円井)にとって、濱正悟が演じる庄田との出会いがターニングポイントだ。「よき理解者であり、ライバルである庄田さんのような存在がいて、サワは救われたなと思いながら演じていました」。濱の印象は「とても明るく、マイペースな人」と語り、「すごく現場が明るくなるし、庄田さんと似ているんじゃないですかね。独特な間のあるお芝居をされていて、私もいい意味で緊張したんです。次のセリフは分かっているはずなんですけど、次は何を言われるんだろう…みたいな。ちゃんとサワとしてドキドキできるお芝居をさせてくれる人だと思っています」と振り返った。

 サワに愛着を持っている。「自分が信じた道をまっすぐに進んで行ってほしいと思いながら、サワを演じてきました。どんな人にも、生きている中で報われないと思うことがあるかもしれませんが、まずは自分を信じることが大事だと思うし、サワの姿からも、それが伝えられたらいいなと思っています」。派手さはないが、確かな存在感で物語に花を添えている。

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