阪神・佐藤輝明内野手(26)が31日、春季キャンプ地の沖縄移動後にチーム宿舎で会見に臨み、30日に兵庫・西宮市内の球団事務所で単年総額5億円(金額は推定)で今季契約を結んだと明かした。昨季年俸1億5000万円から、200%アップとなる年俸4億5000万円プラス出来高5000万円でサイン。

今回の交渉では今オフのポスティング制度を利用してのメジャー移籍については容認されず。今後も球団と話し合いを続けていく。

 佐藤の表情は一点の曇りもなく、どこかスッキリとしていた。「想定よりも時間はかかったけど、今日を迎えられてうれしい」。年俸3億円アップに出来高を含め、総額5億円の大型契約を結んだ。2億9000万円アップで年俸5億5000万円となった07年の金本知憲を超える球団歴代最高の昇給額で、球界でも15年のオリックス・金子千尋に並ぶ歴代2位。12球団で唯一の契約未更改だったが、自費キャンプに突入することなく区切りを付けた。

 プロ入り前から大リーグへの憧れはあった。24年オフに将来的な米メジャー挑戦の意向を正式に表明し、ドジャース・ベッツらと同じ代理人事務所「VCスポーツグループ」と契約。「近いうちに(メジャーに)いきたい。そういう意思があるということも伝えさせていただいた」と最短26年オフのポスティングシステムを利用したMLB挑戦の容認を訴えてきた。

 球団は、交渉が長期化する中でも一貫して現時点で容認しない方針を説明。

ただ、竹内球団副本部長は「継続して話をしていく」と、シーズン中も交渉の席を設ける考え。昨季は40本塁打、102打点の2冠でセ・リーグMVPに輝き、2年ぶりのリーグ優勝に貢献した藤川阪神の4番。絶対に欠かせない存在である一方、熱い思いは受け止めている。

 佐藤は「打率(昨季2割7分7厘)をもっと上げたい」と打撃向上に励み、体重もオフ期間で5キロ以上も増やして100キロ台に到達。パワーアップした。井端ジャパンの一員として3月のWBCにも出場予定。「自分の力を最大限に出せるように」と世界一を目指し、その後にリーグ連覇を目指す特別な1年が始まる。

 チームの日本人では2億円以上のプレーヤーが10人となり、17年の巨人の9人を抜いてNPB史上最多。チーム総年俸(日本人選手)は、昨年より12億円以上も増えた。黄金期の猛虎軍団の主役を担う男は、主力中心の宜野座組で2月1日の球春を迎える。「また新しい1年という気持ち。守りに入ることなく打撃も守備も走塁も、もっと攻めてもっといいプレーをしたい」。

メジャーという変わらぬ大志を胸に秘めながら、さらなる進化の道を行く。(中野 雄太)

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