昨季まで巨人の2軍監督を務め、今季からオイシックスの「チーフ・ベースボール・オフィサー(CBO)」に就任した桑田真澄氏(57)が1日、始動した。静岡・伊豆市内で春季キャンプ初日に臨み、まずは選手の強みや特長を知るためにじっくりと観察。

「まだまだ発展途上で、潜在能力が発揮できていないと思う。ちょっとした気付きや、考え方の違いで劇的に成長する可能性がある。その可能性を最大限引き出してあげたい」と意気込んだ。

 1月31日からチームに合流したが、キャンプ初日からメニューには“桑田イズム”が注入されていた。まずは練習時間だ。午前9時半過ぎに始まった全体練習は昼食を挟み、午後2時ごろには終了。その後の自主練習も含めて、午後3時過ぎには選手がグラウンドから引き揚げた。桑田CBOの狙いは、球場近くにワイナリーやぶどう畑がある土地の特性を生かすこと。「ぶどう畑があるということは、朝晩は気温が下がらなきゃいけない。そして、昼間が暖かいはず。『暖かい時間帯は何時かみんなで調べよう』と言って、やっぱり午後1時から3時が暖かい。じゃあ、そこにいい練習ができるようにやろうか、と」と説明した。

 全体練習後の自主練習には、1時間という制限を設けた。「やっぱりみんな意気込んできますから。長年見ていて、(自主練習を)フリーにすると延々とやっている」。キャンプ序盤での離脱を避けつつ、コンディション維持のために休息に充てる時間も確保した。「科学的にもある程度を過ぎると、もううまくならないことが分かっている。我々はそんなことをしてる場合じゃないですからね。やっぱりいい状態、うまくなった状態で終わってほしいので」。スポーツ医科学をフル活用しながら、選手を飛躍へと導いていく。

 頭脳も鍛える。巨人時代に行った練習後の座学導入も明言。当時と同じく「変化球を投げる目的」などがテーマになるとみられ、「いま一生懸命にパワポ(資料)を作っている状態」とニヤリ。今キャンプは半分以上チームに帯同。

選手への技術指導のほか監督、コーチ、チームスタッフへの助言や指導、選手の育成法、練習環境の構築や整備、選手の評価など球団運営にも関わっていく。

 選手の成長は、チーム強化にも直結する。「どのステージでも僕がやることは同じですし、みんなをその人なりに成長させてあげたい。ただやっぱり勝負ごとは勝たなきゃいけないので、去年の勝率3割台(3割9分2厘)を4割に乗せて、5割に近づけたい」。信念を胸に、“桑田流”のチーム改革が進められていく。(小島 和之)

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