巨人の宮崎春季キャンプは新戦力14人を1軍に集め、開幕1軍をかけたサバイバルがスタートしています。本紙公式YouTube「報知プロ野球チャンネル」では宮崎、沖縄での1か月に密着。

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 新人らしからぬ落ち着いた雰囲気を保ち、淡々と投げ込む姿が印象的だった。ドラフト1位・竹丸和幸投手の評価が日に日に上がっている。ある球団スコアラーは「独特なタイミングを持っていて、腕が遅れて出てくる感じ」と評した。同2位の田和廉投手や、同3位の山城京平投手は初めての環境に多少の戸惑いを口にする中で、竹丸投手は唯一、適応力の高さを示している。振り返れば、1月の新人合同自主トレ初日から自分のペースを保っていた。スポーツ報知に掲載された記事に「欲はないが、一つのことに地道に取り組む」と書いてある通りで、ここにきて「環境に左右されない適応力の高さはプロ向き」という声が聞こえてくる。

 竹丸投手を長年追いかけてきた、担当の森中聖雄スカウトは「とにかくマイペースだね」と即答した。その上で「突然、火が付くタイプ」とも説明する。社会人・鷺宮製作所時代は「ピンチを背負うと突然球が速くなったりしてね、最初からそうやって投げてくれればこっちも安心して見てられるんだけどね」と笑うほど。新人合同自主トレ初日には、キャッチボール相手の育成1位・冨重英二郎投手がいきなり全力で投げ込んでくると、火が付き、森中スカウトは「負けじと強い球を投げ返していた」と証言した。

 早くもプロの環境に慣れた姿は頼もしい限り。

榑松伸介スカウトディレクターも「いい意味でマイペース。ブレないね」とも語る芯の強さでペースを上げていき、実戦の日まで積み上げていくのだろう。いざゲームに入れば、一流が集うプロの打者に対し、「突然、火が付く」という負けん気が、打者を押し込んでいくー。そんな姿が想像できる。長年記者を務めていると、ブルペン映えはするが、実戦では別人になるピッチャーを多く見てきた。プロで成功する人と、適応しない人の差は、こんな性格面にも表れると感じている。竹丸投手の実戦デビューはまだ未定だが、今からその日が待ち遠しい。(報知プロ野球チャンネル・水井 基博)

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