2022年の米アカデミー賞で国際長編映画賞を受賞した「ドライブ・マイ・カー」の濱口竜介監督(47)による最新作「急に具合が悪くなる」(ヴィルジニー・エフィラ、岡本多緒主演)に、俳優の長塚京三(80)と黒崎煌代(23)が出演することが3日、分かった。

 原作はがんで闘病中だった哲学者が、人類学者と交わした往復書簡。

長塚は舞台に出演する俳優役で、黒崎はその孫を演じる。主人公の2人を引き合わせる重要な役どころだ。

 長塚は濱口氏の脚本を読み「あまりに自由な想像力の奔流に圧倒され、しまいには感動していました」。フランス語のセリフが大量にあったが「日常のやり取りというより、もっぱら舞台上で俳優の口から発せられるセリフが主でしたので、初心に還(かえ)って勉強し直しました。真面目だけが取り柄の学生で、ガリ勉は得意でしたから。孫ほどの齢(よわい)の助監督さん相手に、とても楽しい稽古でした」と振り返った。

 昨年の初主演映画「見はらし世代」が評価された黒崎は「素晴らしすぎる脚本で、文字だけで既にとても心にくるものがありました。この脚本の世界に関わることができる幸せを感じると同時に、現時点での自分史上最高で臨まなければ通用しないことも読んだ瞬間に感じました」と覚悟して現場入り。濱口監督の演出を「魔法のような体験」と表現し、「正直言って、自信満々です。間違いなく面白い映画になっている」と自信を見せた。

 濱口監督は、初めて仕事した長塚に「これほどのキャリアがありながら、リハーサル時点から謙虚で、熱心で、感動してしまいました」。黒崎には「単純に人間として、とても好きになってしまいました。

どの声も、動きも、名前の通りにきらめいているような、そんな印象を受けます」とコメントした。祖父と孫を演じた2人に「現場ではそれぞれの知性と誠実さがそのまま現れていて、どの瞬間も胸が震える思いで見ていました。撮らせていただいて、とても幸せでした」と感謝した。

 主演の2人が夜のセーヌ川に並んで座る姿を捉えた場面写真も初解禁された。

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