衆院選のニュースでよく聞く「過半数」や「安定多数」という言葉は、「国会運営の主導権をどれくらい強く持てるか」というレベルを表している。衆議院の定数は465議席。

この数字を基準に、議席数が少ない順(権力が弱い順)から解説する。

 

〈1〉過半数=233議席以上「法律や予算を通すための最低ライン」

 ▼首相指名選挙で勝てるので、自分たちの代表を首相にできる。

 ▼予算や法律を可決できる。

  →これを取れないと政権交代が起きるか、他党と協力(連立)しないと何も決められない。まさに「勝敗の分岐点」。

 

〈2〉単独過半数=1党で233議席以上「1党だけで何でも決められる状態」

 ▼連立を組まず、一つの政党だけで過半数を持っている状態。連携政党に気を使わずに、自分たちの党の方針だけで法律を通せるため、党の力が非常に強くなる。

 

〈3〉安定多数=243議席以上「委員長を独占でき、国会運営がスムーズになる」

 ▼すべての常任委員会で委員長のポストを確保し、かつ委員の数でも過半数を占めることができる。

 →国会では、本会議の前に委員会で話し合うが、委員長は審議を進めるか止めるかなどの強い権限を持っている。委員長が自党の議員の場合、野党が反対しても採決(強行採決など)に持ち込みやすく、法案を通しやすくなる。

 

〈4〉絶対安定多数=261議席以上「野党が抵抗してもビクともしない最強の状態」

 ▼全ての常任委員会で委員長を出し、なおかつ委員長以外の委員だけでも過半数を確保できる数。

 →委員長は通常、採決に参加しない(可否同数の時だけ投票する)が、「絶対安定多数」があれば、委員長が投票しなくても自党だけで過半数を占めるので、どんな委員会でも確実に法案を通せる。

野党は抵抗する手段がほとんどなくなる。

 

〈5〉3分の2以上=310議席以上「圧倒的支配、憲法改正の発議が可能」

 ▼憲法改正の発議 憲法を変える国民投票の提案が可能となる。

 ▼衆院の再可決 参議院で法案が否決されても、衆議院でもう一度3分の2以上で可決すれば、参議院の決定を覆して法律を成立できる。

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