ノルディックスキー・ジャンプ男子で22年北京五輪ノーマルヒル金メダリストの小林陵侑(29)=チームROY=が9日(日本時間10日未明)に、ミラノ五輪同種目に出場する。同世代、友、アスリートとして高め合ってきた日本中央競馬会(JRA)騎手の鮫島克駿(かつま、29)=栗東・フリー=がスポーツ報知の取材に応じ、小林の連覇へエールを送った。

 ジャンプと競馬。全く異なる業種ではあるが、紹介で知り合った2人は同年代のアスリートということもあり、すぐに意気投合したという。鮫島は「陵侑はものすごく活躍しているし、もちろん自分にとっても刺激になりますよ。プレー以外にも、人間性もかっこいいですね。いい意味でギャップがあるんです」と明かした。

 そう思ったきっかけが昨年夏の交流だ。夏競馬の期間は札幌競馬場で騎乗する鮫島と、冬スポーツの施設が整う北海道でも活動する小林。小林は競馬場へ、鮫島はジャンプ台へと互いの仕事場を訪れた。「大倉山(ジャンプ競技場)に行きました。下から見上げて、こんな高さ(ラージヒルK点=基準点で120メートル)から飛ぶのか…と思いましたね」と驚がくした。

 札幌競馬場に観戦に訪れた小林の目には、時速60キロを超えるスピードでサラブレッドを追うジョッキーの姿が飛び込んできた。互いに命をかけて、大きな夢を追っていることを確認し、絆が深まった。

 鮫島は、小林が北京五輪で獲得した金メダルを、首にかけさせてもらったことがある。想像以上にずっしりとしていた。「すごっ!と思った。陵侑は4年に一度、このために人生の全てをささげているんだなっていうのを感じました」。ジョッキーの夢であるG1レース優勝へ、金メダリストからのエールでもあったのかもしれない。

 近況はインスタグラムを通じて把握し、ミラノでの雄姿を目に焼き付けるつもりだ。「五輪はテレビでリアルタイムでしっかり応援します。陵侑らしいジャンプができれば、結果はきっとついてくると思うし、メダルを取れると思います。すごい選手なので。また感動を届けてほしいですね」。競馬界の次代のエースは、ジャンプ界のエースにターフからパワーを送る。(山下 優)

 ◆鮫島 克駿(さめしま・かつま)1996年10月18日、佐賀県生まれ。

29歳。2015年3月に栗東・浅見秀一厩舎からデビュー。同年39勝を挙げてJRA賞(最多勝利新人騎手)を獲得。毎年、コンスタントに勝ち鞍を挙げている。今年の1月12日の京都6RでJRA通算600勝を達成した。重賞は同14勝。父の克也は佐賀競馬の元騎手で現調教師。兄の良太もJRA騎手。血液型B。

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