歌手で俳優の中島健人(31)のインタビュー後編。24年12月のソロデビューを経て、「ver2・0」と位置づけるアイドルとしての現在地や、新アルバムの収録楽曲に込めた思い、夢である東京ドーム公演の実現を「2年以内に」と宣言することの真意を語った。

 先月、東京・有明アリーナで開催した「THIS IS KENTY ―IDOL ver2・0―」のステージ。2ndシングル「IDOLIC」で代名詞の“アイドル”と“sexy”の世界観を進化させたパフォーマンスとともに、「〽偶像を超える ver2・0」の歌詞が強烈に記者の印象に残った。

 ミュージックビデオ(MV)の再生回数1000万回を突破するなど大反響の「IDOLIC」は、中島が作詞を担当。アイドル自身が「偶像」という言葉をチョイスすることが新鮮に映る。「チームとしても『今、ケンティーはアイドルを表現するべき』という共通認識がある中、じゃあ自分としては今のアイドルを超えないといけない、だけどアイドルを超えるって何だ?と考えて。『アイドル=偶像』とよく言われるけど、その偶像を超える瞬間を曲とともにこの時代に届けたい、それって面白くない?と思ったんです」

 理解が追いつかない記者を前に「ちょっと難しいかもしれないですけど、僕の『偶像を超えるver2・0』の定義は、己のクリエイティブの抽出だと思います。誰もマネできない領域、自分にしか書けない曲を生み出すこと」とうなずく。「あの、これだけは間違いないと信じていることで…。自分の好きはどこかのタイミングで必ず大勢に届く。ニーズに合わせて好きを作るよりも、自分の好きを信じた方がいい。僕は自分の好きなもの作っているだけ」と真剣なまなざしで語った。

 アイドルを追求した2ndアルバム「IDOL1ST」が18日にリリースされる。

収録曲「結唱」は、開催中のミラノ・コルティナ冬季五輪のチームジャパン公式応援ソング。「ミラノへ応援に行きたいのが本音ですけど、テレビで全力で応援します。決勝で優勝を目指す選手に、世界中からの応援という光がともされ、金メダルの輝きが集まっていく。本当に美しいこと」と胸を熱くしている。

 進化を続けるケンティーはどこに向かうのか―。「いつまでも夢を追い続けていたい。アイドルはそうあるべきというのが圧倒的な不動の定義。夢を追う人に光が集まる。僕の場合は東京ドームでのソロ公演を掲げていますけど、これはU:nity(ファンの呼称)とかなえたい夢の一つ」

 自身のライブや、昨年大みそかのカウントダウンコンサートなどで「2年以内に東京ドームに立つ」と口にしてきた。「2年以内」と具体的に掲げるのは、自らを鼓舞するためなのか。その言葉には「正直言っちゃうと、僕のライブのセットリストは超ハード。体力的なことも考えてfull out(全力)のケンティーを近いうちに見せたいという思いから」という冷静な自己分析があった。

 「カウコンで、『CANDY~Can U be my BABY~』で5万5000人の“LOVE KENTY!”を聞けたのは、僕にとってドームへの大切なファーストステップになった。実際は何歳になってもアイドルをするだろうけど、まずは2年以内に皆さんをドームへ連れて行きます」。味わった苦悩、ファンへの愛、アイドルとしての信念、全てを原動力に夢舞台へ向かう。(ペン・奥津 友希乃)

 ◆中島 健人(なかじま・けんと)1994年3月13日、東京都生まれ。31歳。2008年4月、事務所入所。11年11月、Sexy Zoneとして同名シングルでCDデビュー。24年3月でグループ卒業。同年12月、1stアルバム「N/bias」でソロデビュー。18日に最新アルバム「IDOL1ST」リリース。今年はNHK「コンビニ兄弟 テンダネス門司港こがね村店」、Netflixシリーズ「SとX」などに主演する。

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