女子で2022年北京五輪銅メダルの村瀬心椛(ここも、21)=TOKIOインカラミ=が、涙の日本女子スノーボード界初の金メダルに輝いた。トップと10・5点差の3位で臨んだ3回目に斜め軸に縦3、横4回転する大技「フロントサイド・トリプルコーク1440」を決めきり、計179・00点で大逆転優勝を決めた。
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世界をけん引しているのが、日本のスノーボード界。ミラノ五輪でも木村と村瀬が男女で金メダル。躍進を支えるのが、屋外のジャンプ練習施設だ。スノーボードに似せた台から飛んで着地する箇所にエアマットを設置。大技で失敗しても大けがになりにくい安全性が特長で、20年ほど前に日本が他国に先駆けて取り入れた。岩渕や深田らトップ選手を指導する佐藤康弘氏(50)が2010年に長野・小布施クエスト(Q)、13年に埼玉Qを開業した。
もともとスノーボードでは新しい技を習得する際に雪上で練習したが、失敗すれば大けが。顔から落下し、強打して血まみれになることも少なくなかった。佐藤氏は「当時のスノーボーダーは加減せず(技を)やる人も多くて。一般の方も使えるようにしたかった」と建設の経緯を説明した。
主に夏場のオフシーズンに施設で新技を習得し、冬季シーズンの実戦で試す流れができた。これにより、けがのリスクを考慮し、大技に挑戦しにくかったのが、着地でミスしてもマットに吸収されるため、難易度を上げていける。季節が逆の南半球のニュージーランドなどまで合宿しに行っていたが、施設の改良も重ね、より雪上に近いものになった。岩渕は「台は(雪上と)違いがないぐらいリアル。今までよりできる技がはるかに増えた」という。
村瀬が通った富山・立山キングス(現・SLABアウトドアパーク立山)など全国に広がった。同氏によると海外では「まだ少ない」といい、海外選手が日本で練習する姿も。日本人が得意とする地道な反復練習を可能にした好環境が、全体のレベルを引き上げた。(宮下 京香)



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