巨人の小林誠司捕手が10日、2軍宮崎キャンプに参加している現状についてスポーツ報知の取材に応えた。

 「キャッチボール行きまーす!」。

練習がスタートすると小林の声がグラウンドに響き渡った。2軍のメンバーの中で最年長の37歳。通常は声出しなどは若手の役割にも思われる。「やれって言われてるからやってるんですよ。なんで俺?って僕も思いますよ」と苦笑いした。

 石井2軍監督は第2クール最終日の8日に、「今クールのMVPは誠司だな」と口にしていた。「ほんとによくやってくれている。一番元気だし。しかも自分から他のメンバーと同じメニューで問題ないと言ってやっている」として、小林が自分より一回り以上若い23歳の捕手・坂本達也と変わらないメニューをこなしていることを称えていた。

 小林はリーダーシップを発揮するべく動いているのかー。「後輩のために引っ張ってやろう、なんてさらさら思っていないですよ。僕はただ、1軍で活躍したいと思ってるだけです。

年上やから、それでこの場所にいるから、2軍を引っ張ろう!なんて思ってないですよ」。

 この日のシートノックでも小林の存在はグラウンドでひと際目立っていた。声を出し、一緒に練習するメンバーを褒めることもあれば、カツを入れることもある。「2軍にいる、ってだけで、ダラ~ンとする人もいる。でもお客さんが見ています。僕だけじゃなくて、みんなにとってこれは大きなモチベーションになっていると思います。見られてるんやと思ってやれば、違うじゃないですか。1軍に行ったら、もっと人が見てる。僕だって、2軍でやってて1軍に呼んでもらってすぐ試合に出るとなったら、大変。今でもドキドキ、不安になりますよ。だから2軍にいる今、ちゃんとイメージしてやっとかんと。だからみんなには『やる時はやろうな』って言ってるんです」。

 結果的にはチームを引っ張っている形にはなっているが、それを意識しているのではない。「誰に何を言われようが、自分のやることは変わらないんです。1軍で活躍することをイメージしてやってる。年齢が上やからどう、とか言われますけど、年齢とか思ってないし、ユニホームを着ている限りは、少ないチャンスでも結果出すために、一生懸命練習するしかない。応援している人たちもいてくれるので。後輩のために自分がちゃんとやらな、じゃなくて、自分がやるべきことをやっていれば、若い子たちもみんなやるやろうし、って感じです」。

 キャンプインしてから、先輩の言葉に背中を押された。座学の時間で、脇谷2軍ディフェンスコーチが言ったのは「ユニホームを着ている限り、あきらめるな」。ノートに記して、いつも見返している。全体練習が終われば、室内に行って必ずバットを振り込み、自分を追い込む日々。その締まった体は、1年前に作ったスーツのパンツがゆるゆるになるまでになった。「僕は順調に来ています」と小林。

その笑顔で周囲を明るく照らしながら、1軍をしっかり見据えて調整を続けていく。

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