◆ミラノ・コルティナ五輪 ▽フィギュアスケート 男子ショートプログラム(10日、イタリア・ミラノ)

【ミラノ(イタリア)10日=富張萌黄】初出場の佐藤駿(エームサービス・明大)は88・70点だった。冒頭の4回転ルッツを成功したが、続く連続ジャンプは最初の4回転トウループで着氷が乱れ、後半が2回転トウループになった。

後半のトリプルアクセル(3回転半)は決めた。演技後は胸の前で両手を合わせた。

 日本が2大会連続の銀メダルを手にした8日の団体男子フリーで五輪デビューを飾った。最終滑走でプレッシャーのかかる状況だったが、「火の鳥」の曲に乗せ、冒頭の4回転ルッツなど、ジャンプをミスなくまとめた。自己ベストを更新する194・86点をマークし、2位に入った。会心の演技だったが、米国のイリア・マリニンには5・17点及ばず。団体金メダルを逃しキス・アンド・クライでは約3分間、顔を覆い悔し涙が止まらなかった。

 鮮やかな五輪初演技だったが、直後に行われた表彰式では思わぬアクシデントが。表彰台の表面が保護されておらず、各国選手のスケートの刃が刃こぼれする事態が発生した。佐藤にも当然、大きな影響を及ぼした。団体から一夜明けた10日朝には、佐藤を指導する日下匡力(ただお)コーチが表彰式に参加した7人全員の研磨を担当。それでも佐藤は10日の公式練習後に「感覚がちょっと違う」ともらしていた。

 今季はグランプリファイナル3位などの成績を残した。メダル候補として迎えた五輪。「個人でメダルを取りたいというのが、今の一番の目標。しっかりと団体以上の滑りができるように、個人でも頑張っていきたい」と力強く目標を語っていた。

 5歳の時から競技を始めた佐藤。14年ソチ五輪で羽生結弦さんのショートプログラムを見て、五輪を目指すようになった。昨季世界選手権からは、演技前に羽生さんの映像を見てからリンクに臨むようになった。お気に入りは19年スケートカナダのフリー「Origin」。「全部好きだが、一番感動する。それを見ているとうまくいく」とジャンプなど、いいイメージを持って試合に臨めるという。憧れる羽生さんと同じく五輪メダリストになるべく、13日のフリーも4回転ルッツを武器に戦い抜く。

 ◆佐藤 駿(さとう・しゅん)2004年2月6日、仙台市生まれ。

22歳。埼玉栄高から明大に進学。5歳で競技を始める。19年ジュニアGPファイナル優勝。24年四大陸選手権2位。24、25年GPファイナル3位。25年世界選手権6位、全日本選手権2位。家族は両親。162センチ。

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