吐く息が白い。気温4度。

凍てつく寒さの神宮外苑のブルペンで、ヤクルト・石川雅規投手は熱くなっていた。直球に変化球をまじえて約140球の投げ込み。「場所は違えどやるべきことは変わらないので、このキャンプをどう使うかが大事。何とか必死こいてやっています」と小さく笑って神宮での1次キャンプを締めくくった。

 首脳陣の方針もあり、実績のあるベテラン左腕は1軍の浦添ではなく2軍の神宮でスタートを切った。46歳、プロ25年目にして初めての経験。「2月1日に神宮にいるのは初めてですね」と振り返りながらも、そこは野球人。「2月1日にユニホームを着ると気持ちはビシッと入るので、場所は関係なく集中できますね」と言い切った。

 降雪もあってメニューが変わることもあったがしっかりと土台を作ってきた。2月中に投げ込んで肩を作るのが24年間、培ってきたスタイル。第2クールまでに100球超のピッチングを4回こなした。「投げたい方なので。

チームの方針もあるのでコーチの方と相談しながら投げる時は投げるというのは意識しています」とコーチ陣と話し合った上で調整を進めている。

 キャンプとはいえ自宅から神宮へ通う日々。加えて今年は6勤1休(第1クールは5勤1休)と例年に比べてリズムが異なるが「シーズン中は基本5勤なわけなので、特に違和感なくやれています。神宮スタートがどうこうというのは全然気にせず、入ってしまえばいつも通りのキャンプかなという思いはあります」と自分のペースで練習をこなした。

 神宮での1次キャンプを終えて、13日からは宮崎・西都での2次キャンプが始まる。「ケガなく来ているので順調かなと思います。宮崎は暖かいと思うので、そこで球数を少なくしながら試合に合わせてというか、もう1個出力が上がると思う。そのための下地じゃないですけどしっかりとボールを放りたかったので、やりたいことできているかなというのはあります」と神宮での11日間をまとめた。

 奥川がブルペンで100球超を投げ込むなど、ホームにいても浦添で日焼けしている仲間の動向はチェックしている。「チームメイトですけど、みんなライバル。奥川の記事とか見ると刺激になるので、僕も負けじとなんとか頑張りたい」。ベテラン左腕は25度目のキャンプを順調に消化してシーズンに向かっている。

(秋本 正己)

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