◆紅白戦 紅組0―0白組=7回制=(11日・サンマリン宮崎)

 巨人のドラフト1位・竹丸和幸投手(23)=鷺宮製作所=が11日、宮崎キャンプ初の紅白戦で圧巻の実戦デビューを飾った。白組の4番手で6回から登板して最速147キロで1回を打者3人、2奪三振の完全投球。

祝日で2万人の大観衆の中、得意のチェンジアップで石塚から空振り三振を奪うなど社会人ナンバーワン左腕の実力を発揮し、目標の開幕ローテ入りに向けて好スタートを切った。

 しなやかに放ったボールが、右打者のバットから逃げるように低く沈んだ。6回2死走者なし。竹丸は昨年のドラ1・石塚を2―2に追い込むと、捕手・山瀬のサインに小さくうなずいた。決め球に選んだのは、社会人時代から投球の軸にしてきたチェンジアップだ。「ドラ1だからというより、純粋にいい打者。抑えたいなと思って勝負しました」。期待の若武者対決は、左腕がこの日のベストピッチに選んだ“宝刀”で空振り三振。背番号21に軍配が上がった。

 ワインドアップから緩急を自在に操った。先頭の佐々木を「思ったより出ているな」と振り返った147キロの速球で“プロ初”の空振り三振に仕留めると、続く岸田をカットボールで捕邪飛に。石塚を空振り三振に仕留め、涼しげな顔でベンチへ下がった。

1回無安打2K。「ストライク先行で勝負」をテーマに14球中、結果球を含め9球がストライク。圧巻デビューも、自己採点は「70点。細かいコントコールといった部分(が足りなかった)」と厳しかった。

 2万人の観客が見守る中、白組の4番手として6回から登板。鳴りやまない大きな拍手に背中を押され、左腕に緊張はなかった。「あれだけのファンの皆さんの前で投げるのはなかなかない。プロになったなという感じがしました」。歓声を力に変えて、落ち着いた投球を披露した。

 前日は「しっかり睡眠を取った」と、持参したマイ枕で約9時間の快眠。「体の状態はすごくいい感じだった」と万全の状態で初実戦を迎えた。投球を見守った杉内投手チーフコーチも「いい球を投げていた。

実戦に向いている。1軍のプロ相手にどういう投球をするか楽しみ」と、期待を膨らませた。

 開幕ローテ入りを狙うルーキーに首脳陣はもちろん、視察した007も賛辞を述べた。阪神・嶋田スコアラーは「非常にマウンドさばきがよくて、雰囲気を持った投手。ローテに入ってくると思うし、勝っていける」と称賛。広島・岩本スコアラーも「前回(7日のライブBP)よりも、もっともっと状態を上げてきて、怖い存在」と評価した。目標の先発ローテ入りに向けて好発進した左腕。「これからもう少しずつ、仕上げていきたい」。宮崎の暖かい日差しを背に、背番号21が輝きを放っていた。(北村 優衣)

編集部おすすめ