「鬼無里(きなさ)まり」名義でシャンソン歌手として活動する、元女優で花創作家の志穂美悦子さんが13日、東京・帝国ホテルで開かれた日本最高峰の盆栽展「国風盆栽展第100回記念式典」で国歌独唱を務めた。

 厳粛な雰囲気の中、小野雅楽会の奏でる調べに合わせ、気持ちを込めて丁寧に届けた。

初の大役を終え、安どの表情。「私も盆栽をこよなく愛する一人ですから、栄えある式典に、100回という記念すべき時に呼んでいただいて、ただただ光栄です。光栄すぎますね」と背筋を伸ばした。

 24年6月にシャンソン歌手として正式デビュー。近年は精力的に音楽活動を行うが、「『本気で頑張っていきなさい』と背中を押された気分です。逆に『気を引き締めてやらねば』という気持ちになりました」と誓った。

 「我が家では、小さい時から盆栽が身近にありました」。幼少期、故郷の岡山では、毎年2月になると、父親と一緒に盆栽市を訪問。香川・高松市鬼無町の盆栽展に行った記憶がある。2018年に世界的な盆栽作家の木村正彦さんと出会い、志穂美さん自身も「父を思う気持ち」でその道に入った。昨年は野梅(やばい)を出品し、同展で初入選を果たした。

 シャンソン歌手としての活動にも、少しずつ手応えを感じている。

今年の活動のテーマには「月面に立つ!」を掲げた。

 「まだ見ぬ場所に行き、まだ見ぬ自分が立っていたいんです。目には見えないんだけど、突き動かされているような感覚は大事にしていきたいですね。人生チャレンジ、挑戦です」と、生き生きと語った志穂美さん。心から人生を楽しんでいる。

(加茂 伸太郎)

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