◆ミラノ・コルティナ五輪

 【バルディフィエメ(イタリア)12日=松末守司】ノルディックスキー・ジャンプ女子で日本時間16日に行われる個人ラージヒルに向けた公式練習が行われ、混合団体で銅メダルを獲得した高梨沙羅(29)=クラレ=が、ラージヒルで初飛びをした。3回ともに安定した飛躍を披露。

2大会ぶりのメダルで「北京の呪縛」から解き放たれ上昇。女子で初実施されるラージヒルでのメダルを引き寄せる。

 プレダッツォの空に、上昇を告げるきれいな放物線を描いた。高梨はラージヒルの初飛びを行い3本の好飛躍をそろえた。1回目こそ追い風を受け109・5メートルにとどまったものの、2回目は128メートル、3回目も126・5メートル。ノーマルヒルからラージヒルにスムーズに移行し、個人メダルへギアをさらに上げた。「シーズンが始まってからなかなか2本そろえることができていなかったので安定したジャンプを3本つなげることができて少し安心できました」と手応えをつかんだ。

 日本時間11日の混合団体で日本は銅メダルを獲得した。高梨は前回22年北京五輪の同種目でスーツの規定違反で失格した悪夢を振り払い、呪縛から解放。チーム一丸となって手にした生涯最高のメダルは、あまりにも尊い。「もうずっと(メダルを)かけていました。寝ている時にもかけていました」と何よりの力に変えている。

 感謝を届ける舞台だ。メダル獲得で多くの反響があった。女子ジャンプの礎をつくった第一人者の山田いずみさんら先輩ジャンパーから届いたメッセージに胸を熱くした。「『信じていたよ。この重圧のなかでよく頑張ったね』という言葉をいただけて、すごくうれしかった」

 今大会は女子で初めて個人ラージヒル(日本時間16日)が採用された。先輩ジャンパーたちの努力と挑戦がここにつながっていることを自身も理解している。「自分の役割としては先輩たちに自分のベストをみてもらうということ。それが一番だと思う」。心に誓いを立て、歴史に名を刻みにいく。

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