歌舞伎俳優の尾上松緑が13日、都内で歌舞伎座「三月大歌舞伎」(3月5~26日)の取材会に中村時蔵、坂東巳之助、中村隼人と出席した。

 昼の部の「加賀見山再岩藤(かがみやまごにちのいわふじ)」で岩藤の霊と鳥井又助、夜の部の「三人吉三巴白浪(さんにんきちさともえのしらなみ)」で和尚吉三を演じる。

 岩藤は2013年以来、13年ぶり2度目。「前回は7代目(尾上)菊五郎のお兄さんにアドバイスをもらったので、それをベースにやっていきたい。代役とはいえ、澤瀉屋の型で経験している巳之助さんとダブルキャスト。私と違った魅力があると思うので、稽古で拝見しながら、良いところは取り入れていきたい」と謙虚に抱負を語った。

 巳之助については「お父様の坂東三津五郎のお兄さんにお世話になったので、彼にも当時の話をしたり、頼もしい後輩です。役柄のタイプが近いながらも、彼にはすてきな魅力がある。僕とは全く違う毛色の芝居ができると思うので、見比べて楽しんでもらえれば」。自身は51歳で、30代の3人と登壇して「平成世代に、昭和が一人。一人で平均年齢を上げて申し訳ない。彼らは私たち世代より、頼もしい。体力が落ちてきましたし、おいしいところだけ、いただければ」と冗談で笑わせた。

 「加賀見山再岩藤」は、1月に新国立劇場で上演された「鏡山旧錦絵(かがみやまこきょうのにしきえ)」の後日譚。

お初に討たれた岩藤の骨が寄せ集まり怨霊となって再びお家騒動を巻き起こすことから、通称「骨寄せの岩藤」と呼ばれる。満開の桜の山での岩藤の宙乗り、草履打ちなど見せ場にあふれ、河竹黙阿弥らしい趣向に富んでいる。

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