◆ミラノ・コルティナ五輪 ▽スノーボード・ハーフパイプ(13日・リビーニョ・スノーパーク)

 【リビーニョ(イタリア)13日=宮下京香】男子決勝が行われ、3大会連続出場の戸塚優斗(ヨネックス)が金メダルに輝いた。予選2位で通過し、この日の決勝では最高得点をマーク。

同種目の日本勢では、22年北京五輪の平野歩夢に続き、2大会連続2人目の五輪王者が誕生した。1回目から91・00点の高得点をマークし、2位につけると2回目で95・00点をたたき出してトップに立った。山田琉聖(専門学校JWSC)が92・00点で銅メダルを獲得した。連覇を狙った平野歩夢(TOKIOインカラミ)はメダル獲得ならず、7位だった。

 戸塚は、3歳からスノーボードを始め、15歳だった17年9月のW杯で初優勝。平野歩夢に続く年少記録だった。五輪は3大会連続出場。16歳の時に初出場した18年平昌では、決勝2本目で激しく転倒し、担架で運ばれ、悔しい11位。メダルが期待された前回22年北京大会でも、10位に沈んできた。“三度目の正直”を果たすべく、強い気持ちでミラノ・コルティナ五輪を臨んでいた。

 過去2大会でメダルに届かなかった要因は「気持ちの面が課題だったと思う」と振り返る。3度目の五輪に向けては「自信」をつけるために励んできた。

昨年12月のW杯開幕前の招待大会「ザ・スノーリーグ」から新技で五輪の切り札の横4回転半する「ダブルコーク1620」に挑戦。その次のW杯開幕戦では初成功した。ライバルに手数を見せるリスクはあるが、大会で数を打つことで「自信になった。やって良かった」

 前回五輪金メダルで、3歳上の平野歩夢の背中を追いかけてきた。「一番プッシュしてくれる存在。技も参考にしていますし、やる気を出させてくれる存在かな」。平野歩とは利き足のスタンスが逆だが、平野歩のトリックの映像を反転させて研究するなど、影響を受けてきた。平野歩に続く、五輪タイトルをつかむ悲願をかなえた。表彰式で表彰台の頂点に立つと、涙が止まらなかった。「涙が出ちゃいましたね。何回もやめよう、やめようと思ったんですけど、いろいろな人に支えられたて感謝しています」と話した。願掛けもかねて、右手の薬指と左手の中指を金色のネイルで前日塗ったそうで「金メダル取れるように金色にしてもらってよかったと思いますね」と満面の笑みを浮かべた。

「五輪という舞台に苦手意識があった。緊張する気持ちを抑えられないところあったが、きょうは少し落ち着いてできて本当に成長しましたね」とうなずいた。

 ◆戸塚 優斗(とつか・ゆうと)2001年9月27日、横浜市生まれ。24歳。両親の影響で3歳からスノーボードを始め、9歳からハーフパイプを始めると、11歳で日本スノーボード協会の公認プロ資格を取得。15歳だった17年9月のW杯で初優勝。通算9勝。世界選手権は21年金、19年銀、25年銅。五輪は18年平昌大会11位、22年北京大会10位。人気バンド「Mrs. GREEN APPLE」の大ファン。169センチ。

編集部おすすめ