新種目の男子デュアルモーグルで、堀島行真(トヨタ自動車)が銀メダルを獲得した。決勝でキングズベリー(カナダ)に敗れ、1998年長野大会の里谷多英以来28年ぶり2人目の金メダルは逃したが、モーグルの銅メダルに続き、今大会2つ目のメダル獲得となった。

初出場の島川拓也(日本仮設)は準決勝で敗れたが、4位と奮闘した。

 初代王者の称号まで、あと一歩だった。それでも堀島は、すがすがしい表情で表彰台に立った。日本モーグル界最多となる3個目のメダルを右手に持ち、左手で会場の声援に応えた。モーグルの銅に続き、今大会2つ目のメダル獲得。「金ではなかったけど、メダル獲得を掲げてやってきたことが形になった」。充実の面持ちで振り返った。

 1対1で争う新競技。シード枠により2回戦から登場すると、いきなり“敗退危機”に陥った。中盤でバランスを崩し、コースアウト寸前だったが、ギリギリ踏みとどまった。最後は体勢を立て直すことなく、後ろ向きのままゴールする執念の滑り。苦笑い交じりのガッツポーズに、会場は大盛り上がりだった。

 準々決勝、準決勝を危なげなく勝ち上がり、迎えた決勝ではライバルのキングズベリーに屈し、ゴール直後は両手を合わせて無念さをにじませたが、それでも金メダルのキングズベリーと笑顔で健闘をたたえ合った。

 12日のモーグルでは決勝2回目にエアで世界最高難度の4回転する超大技「コーク1440」を駆使も、悲願の金メダルに0・27点届かず。スピードも重視され、1対1で競う新競技のデュアルモーグルに向けて「スピードの次元が一段階上がる。目や足、体の動きが、そこについていくかが大事」と意気込んでいたが技術と経験、そして執念を込めた滑りを披露した。

 北京五輪後、女子代表の輝紗良(きさら)さん(旧姓・住吉)との結婚を発表し、第1子を授かった。3大会連続の五輪では支えてくれる家族への「恩返し」を掲げ、表彰式では家族3人で健闘をたたえ合った。「これまで28年間、自分に関わってくれた人々のおかげでここまで来れました。感謝です」。新競技の初代王者にはなれなかったが、堂々の“初代銀メダリスト”として、歴史に名を刻んだ。

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