ヤクルトの2年目、田中陽翔(はると)内野手が16日、1軍の浦添キャンプに合流した。

 思ってもみない好機が訪れた。

田中が1軍合流の知らせを受け取ったのは14日午後。ドラフト1位の松下が左太もも裏筋損傷、内野に転向した内山が左脇腹の張りでともに西都へ。二塁から三塁に転向した山田も左内腹斜筋肉離れで別メニュー調整となり、内野の層が薄くなったことで田中に声がかかった。15日に沖縄入りし「うれしい気持ちはめちゃくちゃありましたし、やってやろうと思いました」と気持ちを昂ぶらせた。

 ホワイトソックスへ移籍した村上をほうふつとさせる左打席でのドッシリとした構え。1軍初練習のこの日のフリー打撃では34スイング中14本の安打性の当たりを放った。昨季、2軍で指導した池山監督が「構えはちょっと村上風」と評する田中の魅力は、コンタクト能力の高さ。「ミート力が非常に素晴らしいし、あとは力強さと打球速度が上がってくれば当然、飛距離に変わってくると思う」と期待する。田中も目指すところはパワーアップ。昨オフから食事の量を増やすなどして体重が5キロ増えて93キロに。「デカいことに越したことはないので、スピードをつけながら体を大きくしていければいいなと思います」と目標を掲げた。

 今後は練習試合、オープン戦にも出場する見通し。

指揮官は「サード9割、セカンド1割。サードを予定しながら起用していきたい」としており、三塁を守ることが多くなりそうだ。「コンパクトにヒットを量産できれば」とまずは持ち前の打力でアピールするつもり。「めちゃくちゃチャンスなので生かすか殺すかは自分次第。少ないチャンスをモノにできればと思います」。“ポスト村上”とも目される2年目の左スラッガーに、1軍定着へ絶好の機会が巡ってきた。(秋本 正己)

 ◆田中 陽翔(たなか・はると)2006年6月25日、東京都生まれ。19歳。健大高崎3年時には2番・遊撃でセンバツ優勝に貢献。高校通算21本塁打を記録し、24年のドラフト4位でヤクルト入りした。1年目の昨季、7月8日のDeNA戦(神宮)でプロ初出場を果たし、初先発となった同年10月1日の同戦(横浜)でバウアーから初安打となる右越え2点適時二塁打を放った。1軍通算6試合で13打数4安打、2打点、打率3割8厘。

父・充(たかし)さんはロッテ、ヤクルトでプレーした左腕投手。183センチ、93キロ。右投左打。

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