◆ミラノ・コルティナ五輪 ▽スピードスケート(15日、ミラノ・スピードスケート競技場)

 15日(日本時間16日)に女子500メートルが行われ、2022年北京大会銀メダルの高木美帆(31)=TOKIOインカラミ=が今季自己ベストの37秒27で銅メダルを獲得した。1000メートルに続く3位。

今大会2度目の表彰台。夏季を含めた日本女子最多の通算メダル数を9個に伸ばした。女子500メートルで日本は3大会連続の表彰台となった。世界記録保持者のフェムケ・コク(オランダ)が五輪新の36秒49で初優勝した。

 めったに見られない光景だった。銅メダルが決まると高木は、ヨハン・デビットコーチの胸の中へ子どものように飛びついて抱き合い、無邪気にはしゃいだ。自分に厳しく、常に反省を忘れないパートナーを受け止めた同コーチは「『おめでとう』と言った。すばらしかった」と興奮気味に明かした。

 北京五輪で高木は金を含む4つのメダルを獲得。だが、信頼していた、スピードスケート大国オランダ出身の同コーチが、大会後にナショナルチームを離れることになった。継続的に指導を受けたい高木も離れ、同コーチを迎え入れてチーム・ゴールドを発足。化粧品の製造や販売を手がける「イフイング」(東京)の主要ブランド「TOKIOインカラミ」の支援を受け、ミラノ五輪に向けてスタートを切った。

 日本ではレジェンドの域に達する高木に対し、厳しい言葉も向けた。「31歳はそんな年じゃない」と活を入れ、高木も「悪くなっていく理由に、年齢を使おうとしてると考え直させられた」。今回の500メートルも補欠登録で出場は直前まで迷ったが、同コーチは「走るならフルスピード。そうでなければ出ない」と発破をかけていた。

 「世界中に五輪でメダルを獲りたいと願う人が大勢いる。彼女はすでに9個持っている。どのメダルにも非常に大きな価値があるので、私たちはすべてのメダルを心から喜んでいる。彼女は今でも私を驚かせてくれる」と同コーチ。この日、大勢のオランダ人がいた観客席から「ミホ」コールが、高木とオランダ人コーチに向けられた。

 ◆チーム・ゴールド ミラノ五輪での金メダル獲得を目指し、23年5月に高木が発足した。北京五輪後にナショナルチームを離れたデビットコーチから、指導を受け続けたいとの思いから発足。今季限りの解散が決定済みで、今大会がチームとしての集大成の場となる。

メンバーは所属、国籍関係なく7人。日本勢は高木、佐藤綾乃(29)=ANA=、堀川桃香(22)=富士急=、野々村太陽(24)=博慈会=、土屋陸(28)=白銅=の5人。ほかに中国勢2人がおり、今大会男子1000メートル銅の寧忠岩(26)と韓梅(28)が一緒に練習を行う。

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