東京映画記者会(スポーツ報知など在京スポーツ7紙で構成)が選ぶ「第68回(2025年度)ブルーリボン賞」の授賞式が17日、都内で行われた。

 「宝島」(大友啓史監督)で第53回(2010年度)以来15年ぶり2度目の主演男優賞に輝いた妻夫木聡はシックなダブルのスーツ姿で登壇した。

 原作は2019年の直木賞に選ばれた真藤順丈氏による同名小説。妻夫木は実在した窃盗団「戦果アギヤー」の一員で、後に刑事になる主人公・グスクを演じた。

 前回の主演男優賞受賞作「悪人」でタッグを組んだ李相日監督は今回、「国宝」での作品賞受賞者として出席。妻夫木は約15年前を振り返った李監督から「役者として変化したいと一番もがいていた時期だった。今はより成熟して、本当の意味で作品を背負う俳優として立っている。大きくなったねえ」とねぎらわれ、目を潤ませた。「李さんとともに映画の歴史の中に歩めているのが光栄だった。この年になって、自分が見たい景色を見に行けている感じがする」と胸を張った。

 物語の鍵となるヤマコ役を演じた広瀬すずにも「いるだけで場の空気を変えてくれる太陽のような、ひまわりのような人。『宝島』は題材的に明るい作品ではないけど、すずちゃんがいるから前を向けた」と最敬礼した。広瀬も、妻夫木の背中が印象に残ったとし「こんな先輩がいてくださると心強い、と思った。最高に格好いい先輩。

ご一緒できてうれしかった」と応えた。

 主演女優賞の広瀬とともに、来年は同賞の司会を務めることになる。「山口(馬木也)さんの司会が上手なのでドキドキ。来年も佐藤二朗さんみたいな方がいれば…」と受賞者の席をチラリ。これに佐藤は「大泉洋がいるといいね!」とツッコんで笑わせていた。

 ◆妻夫木 聡(つまぶき・さとし)1980年12月13日、福岡県生まれ。45歳。97年の「ザ・スタアオーディション」でグランプリを獲得し、芸能界入り。2001年、初主演映画「ウォーターボーイズ」でブレイク。「ジョゼと虎と魚たち」など3本で04年の報知映画賞主演男優賞を受賞。09年、NHK大河ドラマ「天地人」に直江兼続役で主演。10年「悪人」と22年「ある男」で日本アカデミー賞の最優秀主演男優賞、16年「怒り」で同・最優秀助演男優賞を受賞。

身長171センチ、血液型O。

 ◆宝島 審査委員から満場一致で直木賞に選出された小説で、第9回山田風太郎賞、第5回沖縄書店大賞も受賞。米軍からさまざまな物資を略奪する「戦果アギヤー」の英雄・オンちゃん(永山瑛太)が、嘉手納基地襲撃に失敗し行方不明に。残された親友グスク(妻夫木)、オンちゃんの弟・レイ(窪田)、恋人・ヤマコ(広瀬)の3人は、それぞれの道を歩みつつ、失踪の謎を追う。

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