ロックバンド「T―BOLAN」のベース・上野博文が17日、故郷の栃木・真岡市のアンバサダーに就任した。その後、都内で取材に応じ、昨年9月に公表した肺がんの病状について語った。

 上野は昨年9月に所属事務所を通じて肺がんのステージ4であること、体の数か所に転移が認められたことを公表。投薬治療に臨みながら、同月からスタートしたバンドのライブ活動終了前ラストとなる47都道府県ツアーでパフォーマンスを披露している。

 がんが発覚したのはツアーが開幕する2か月前。脳や骨髄にも転移していたと明かし、診断を受けた時について「言われたときは『誰のこと?』って。治療が始まって、がんだと分かった(=実感した)」と振り返った。幸いにも、治療によって良好な状態に落ち着き、2週間の予定だった入院期間は1週間に短縮され、ツアーにも参加することができた。

 ライブでは各地で“上野コール”が沸き起こるといい「お客さんが『上野!』って叫ぶ。慣れてないので、反応が難しくて…」と照れ笑い。「うれしいんですけど、リアクションできず…」と申し訳なさもにじませながら「お客さんの声が励みになっています」と感謝した。

 バンドメンバーや家族、ファンの支えもあってか、がんの大きさは小さくなっていると告白。医者も驚いているといい、この日も元気な姿をアピールした。一方で、足にはしびれがあるほか、「足首が分からないくらい」と言うほどの、むくみも。

長時間立っているのが苦しく、ライブでは用意された椅子に座ることもあるが「頑張って全てを見せたいと思います」と7月のファイナルまで駆け抜けることを誓った。

 2013年にはくも膜下出血で意識不明になり、高次脳機能障害を発症したが、リハビリを経てステージに復活。“奇跡の男”とも称されている。ツアー終了後は真岡市アンバサダーとしての活動に本腰を入れたいといい、「講演会とかができたら良いなと思っています」と告白。「病気のお話とか、皆さんが困っていることにアドバイスができたらなと思ってますね」と自らの経験を伝えたいとした。

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