◆ミラノ・コルティナ五輪 ▽スピードスケート(17日、ミラノ・スピードスケート競技場)

 女子団体追い抜き3位決定戦が行われ、日本(高木美帆、野明花菜、佐藤綾乃)は2分58秒50で米国に勝利し、銅メダルを獲得した。同種目は3大会連続のメダル獲得となった。

高木美帆(TOKIOインカラミ)にとっては今大会3個目の銅メダルで、自身の持つ日本女子最多の五輪通算メダル記録をさらに更新して10個(金2、銀4、銅4)とし、夏冬通じ日本勢4人目の2ケタメダリストとなった。2010年バンクーバー五輪男子500メートル銅メダルで、元世界記録保持者の加藤条治氏が解説した。

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 女子団体追い抜き(パシュート)は1回戦がひとつのポイントでした。日本としては1位通過を狙っていたと思いますが、2位で通過したことで準決勝はオランダとの戦いとなりました。

 レース展開としては初戦は飛ばし気味で入って最後にペースを落としてしまっていましたが、準決勝は少し抑え気味にいった分、1回戦よりも安定したラップタイムで回ってくることができていました。ミスもなく、いい戦いができていた中で残り200メートルで逆転してくるオランダの執念、強さは見事でした。1位通過でうまい組み合わせを引いてくることができず、準決勝でオランダと当たったという点で、日本にとっては難しい戦いになりました。

 3位決定戦は堀川選手に代えて野明選手を起用しました。準決勝は後半に粘れる堀川選手で勝ちにいき、疲労も考えてフレッシュな野明選手に入れ替えるという作戦だったと思います。野明選手にスタートや終盤で小さなミスが出た時も、最後尾の佐藤選手が後ろから支え、しっかり滑りきりました。何かあった時に補うという点で経験豊富な佐藤選手がカバーに入れたことは、チームとしてうまく機能していた証しです。

 パシュートは日本が従来の先頭交代の方法から試行錯誤を繰り返すなど、早い段階で力を入れてきた種目です。

各国も研究を進めて作戦も先頭交代をしない形に大きく変わり、近年は差が縮まってきていますが、科学的な分析や知識の積み重ねも生かされ、3大会連続のメダルにつながったと思います。(10年バンクーバー五輪男子500メートル銅メダル、元世界記録保持者)

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