講談師の神田蘭が、東京・浅草演芸ホールの2月下席(21~28日)の夜の部で自身3度目の主任(トリ)興行を務める。

 「講談界のニューヒロイン」と呼ばれる女流講談師。

過去2回は5日間の日程だったが、今回は8日間の興行になる。「浅草演芸ホールは広いから動員のプレッシャーはありますよね。でも、非常にありがたい。なかなかこんなチャンスもないので」と前を向いた。同所での3度目のトリということもあって、会場の空気感は把握済みだ。「浅草は観光地ですし、昔のエンターテイメントの聖地みたいな雰囲気が今も漂っている。芸人に求められるのは、“楽しくお客さんを帰してください”ということなので、私もそのような気持ちで高座に上がろうと思います」と力を込めた。

 「女を語る」と題し、女性が主人公の古典4本、創作4本、毎回違う題材を披露する。古典では女たちの忠臣蔵と呼ばれる「南部坂雪の別れ」など、創作では古事記「天岩戸開き」から中島みゆきら様々な時代を強く生きた女性たちにスポットを当てる。全てに共通する点を「女の一念の強さ」ときっぱり。「意志の強さ、負けない、みたいな。自分もこういう女になりたいなっていう願望もあるかもしれません」と語った。

 2004年1月に神田紅に入門。08年6月に二ツ目、18年5月に真打ち昇進した。かつて歌や踊りも盛り込んだ「レビュー講談」で脚光を浴びたが、「今は一切やる気なくて」と苦笑い。「自分の体から出る声、一つだけで物語を伝えていきたい。ここ数年、古典っていいなって思うようにもなり、日本の素晴らしいお話を伝えていきたい。私も作って伝えていきたいと、地味なことを考えています。若い頃は売れたいとか考えていましたが、余分な力も抜けて軽やかになりました」。講談師として研ぎ澄まされている。(水野 佑紀)

 ◆神田 蘭(かんだ・らん)埼玉県生まれ。女優、ナレーターとして活動後、2004年1月に神田紅に入門し、08年6月に二ツ目、18年5月に真打ち昇進。古典ネタに加え、創作も得意とし“婚活3部作”が話題に。レギュラーにJFN「恋する日本史」、産経ポッドキャスト「神田蘭の5分で恋する日本史列伝」など。

特技は日本舞踊(吾妻流)、ピラティス。

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