2月の寒さを乗り越えれば、卒業式など別れの季節を迎える。その先に待つのは中高生にとってドキドキが増す出会いの4月だが、現代のこどもたちは自身の居場所をどう考えているのか。

 認定NPO法人3keysが全国の13歳~18歳の中高生世代約4000人を対象に実施した「中高生世代における『非交流型』居場所のニーズ調査」の結果を公表した。この調査は、こども家庭庁の「こどもの居場所部会」でも参考資料として取り上げられた、当事者視点による大規模な実態調査だ。既存の児童館や青少年センターの多くは「人との関わり」を前提としているが、中高生世代が求める居場所には多様なニーズがあることが浮き彫りになった 。

 「一人で静かに過ごしたい」「知っている人に会いたくない」というニーズが極めて高い層(非交流重視グループ)が、交流を重視する層(約2割)を上回る結果となり、非交流重視グループは、他グループのおよそ2倍の割合の子どもが、困難な状況でも「誰にも相談しない」と回答。従来の交流型施設では、最も支援が必要な層に届いていない可能性が見えてきた。

 中学生・高校生ともに非交流グループは、困難に陥ったとき、「誰にも相談したり、助けてもらったりしようと思わない」と回答する者の割合が、他のグループに比べて高い結果となったことも分かった。wi-fi、スマホ充電、寝る場所といった生活インフラへのニーズが9割に達したが、一人になれる時間を保障されつつも、悩み相談や学習支援を求める声は、他グループより高い傾向にあった。

 中高生を取り巻く環境は急速に変化しており、家庭や学校での孤立や対人不安が深刻化している。その予防策として「居場所づくり」が活発化しているが、既存のモデルだけでは限界があるといっても過言ではない。中高生の悩み・思いの変化に気づけるのは周囲の人間だけ。特に働き盛りの両親はこどもたちとの会話をより重視し、孤独感を持つこどもたちの小さな変化に気づきたいところだ。

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