ミラノ・コルティナ五輪で3つの銅メダルを獲得したスピードスケート女子・高木美帆(31)と10年来の親交を持つ、シンガー・ソングライターの家入レオ(31)が21日、スポーツ報知の単独インタビューに応じた。20日深夜に1500メートルに出場し6位となったが、攻めのレースを貫いた親友の雄姿に「感動をありがとう」と感謝。

文通や食事を重ねる中で見た高木の素顔を語った。(奥津 友希乃)

 約9700キロ離れた日本から、積極果敢なレースをテレビ中継で見守った。家入は「やっぱり美帆ちゃんは、体が諦めそうになっても絶対に心が諦めない人だなと思いました」と胸を熱くした。高木にとって、1500メートルは金メダルを懸けた大一番。6位で終えたが、今大会は3つの銅メダルを獲得し、通算獲得メダルは日本女子歴代最多の10。「すごいとしか言いようがない。感動をありがとうと言いたいです」とたたえた。

 出会いは10年前。家入のファンだった高木が、2016年に地元・北海道幕別町で行われたコンサートを訪れ、姉の高木菜那さん(33)と共に楽屋で初対面した。以降、「美帆ちゃん」「レオちゃん」と呼び合い、親交を深めてきた。

 アスリートと歌手の異色の交流だが、かけがいのない存在だ。「同い年で、私が言うのはおこがましいけど、お互い自分に厳しい性格。

自分を突き詰めることについて重くならずに話ができる仲。食事をしたり、お互い読書が好きで本を薦め合ったりしています」

 文通でも心を通わせており、昨春には高木から、おそろいの万年筆と「内側に潜るのが私とレオちゃんっぽい」と深い青の“深海色”のインクが贈られた。「美帆ちゃんの字は達筆で、清い格好良さがある。私が送った手紙も持ち歩いてくれているみたい」と互いの手紙をお守りのように大事にしている。

 昨年3月に高木が一時帰国した際には、ステーキ店で食事をした。「お店を出た後も別れ難くて川沿いを一緒に歩いた」と水入らずの時間を過ごした。

 「その時に美帆ちゃんが『頑張るだけで満足したくない』と、ずっと言っていました。五輪に向けて想像を絶するトレーニングをされていたけど、彼女にとっては頑張ることはデフォルト。食事をした後も『今、自分の弱さをノートに書き出してる』と写真が送られてきた。魂を磨き続けない限り次の扉って開かないんだと、彼女の姿勢からは常に学ぶことがあります」

 大会期間中はあえて連絡をせず、大舞台に挑む姿を静かに見守った。「まずは『お疲れさまと言いたい』です。いつも、お互い『もっとセルフハグした方がいいね。

でも、自分で自分を労(いたわ)れない時は一緒にご飯に行こうね』と約束しているので、美帆ちゃんが落ち着いたらおいしいものを食べたい。自分を極限まで追い詰めてきた人なので、あとはただただ、笑っていてほしい」。親友としての願いと労(ねぎら)いを伝えるつもりだ。

 ◆家入 レオ(いえいり・れお)1994年12月13日、福岡県出身。31歳。2012年「サブリナ」でデビュー。同年の日本レコード大賞最優秀新人賞を受賞。17年日本武道館で単独公演。23年初の海外公演を中国・上海で開催。9月12日の神奈川公演(厚木市文化会館)から全国ツアー(全11公演)を行う。代表曲は「Shine」「君がくれた夏」など。高木姉妹のお気に入り曲は「あおぞら」。

 〇…家入はフィギュアスケート女子で銀メダルに輝いた坂本花織(25)とも親交がある。「ライブを見に来てくれたり、定期的に食事に行ったりしていますが、『まだ注文する!? まだいける!?』と驚くほど、よく食べます。緊張も笑いながらエネルギーに変えられる、太陽みたいな人。尊敬しますし、ショートプログラムやフリーの演技からパワーと感動をもらいました」と明かした。

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