◆オープン戦 ヤクルト1―12阪神(23日・浦添)

 阪神が20安打、12得点でヤクルトに圧勝した。スポーツ報知評論家の金村義明氏は前川右京外野手、小幡竜平内野手、高寺望夢内野手の若手トリオの成長ぶりを絶賛。

ドラフト1位・立石正広の加入による相乗効果を説いた。

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 阪神打線の充実ぶりが目に付いた。20安打で12得点。近本、中野の1、2番コンビの充実ぶりは言うまでもないが、若手トリオの成長には驚かされた。先制アーチの前川、7回に中越えへの適時三塁打を放った小幡は明らかにスイングスピードが速くなっている。5回無死一、二塁から右手一本で払うように一、二塁間を破った高寺にも、センスの良さを感じた。

 前川、小幡は昨季、定位置をつかむチャンスを逃した悔しさがあるのだろう。高寺は1軍で67試合、160打席に立った経験が自信になっている。さらに彼らの尻に火をつけているのが、ドラフト1位の立石の存在だ。

 左足の肉離れでまだ実戦の機会もないが、立石の評判はチーム関係者に聞いてもすこぶる高い。スイングがとにかくパワフルな上に、堂々とした落ち着きがある。二塁、三塁に外野をこなすため、定位置を争うライバル選手にとっては死活問題。

特に同学年で、左翼のポジションでしのぎを削ることになりそうな前川は、危機感しかないだろう。逸材が1人加入したことで、相乗効果が生まれている。

 レギュラーポジションをつかんでいない若手選手はオープン戦でも途中出場から1、2打席を与えられるのが通例だが、佐藤、森下、坂本がWBC日本代表で抜けている今季は違う。彼らが不在なだけに、開幕メンバーに当落線上の選手も、開幕直前まで1軍の舞台で打席に立つチャンスが増える。セ・リーグの大本命を走る阪神に、選手層の底上げに向けた追い風が吹いている。(スポーツ報知評論家)

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