投資経験者の間でも「空き家投資」の認知が十分に広がっていない実態が明らかになった。不動産関連事業を手がける株式会社ネクスウィルが実施した「訳あり不動産に関する意識調査」によると、調査対象者のうち5人に2人がこれまでに何らかの投資経験を持つと回答した一方で、その投資経験者の56.6%が「空き家投資を知らない」と答えた。

 調査は全国の男女を対象にインターネットで実施されたもの。株式や投資信託、NISAなどが一般化する中で、資産形成への関心は高まっているが、不動産投資の中でも「空き家」を活用した投資手法については、まだ認知が進んでいないことが浮き彫りとなった。

 空き家投資とは、老朽化や立地条件などの理由で市場価値が低くなった“訳あり”不動産を比較的安価に取得し、リフォームや活用方法の工夫によって収益化を図る投資手法を指す。初期投資額を抑えやすい点や、競合が少ない点が特徴とされる。一方で、物件の状態確認や再生コストの見極めなど専門的な知識も求められる。

 調査では、空き家問題への関心自体は一定数あるものの、「具体的な投資対象として考えたことがある」と答えた人は少数にとどまった。背景には、情報不足やリスクへの不安があるとみられる。実際、訳あり不動産という言葉に対し「トラブルが多そう」「資産価値が低そう」といったネガティブなイメージを持つ回答も見られた。

 一方で、物価上昇や将来不安を背景に、資産形成の選択肢を広げたいと考える人は増加傾向にある。調査結果は、投資経験があっても情報が届かなければ新たな選択肢として認識されにくい現状を示しており、空き家投資の普及にはリスクとメリットの正確な情報提供が鍵になりそうだ。

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