巨人の戸郷翔征投手(25)が28日に行われる韓国・サムスンとの練習試合(那覇)で先発として今季初実戦を迎えることが24日、分かった。他の投手陣が続々と実戦に向かう中、リリース位置を下げるなどフォーム固めを行い、1軍投手陣では大トリで登板することになった右腕の現在地を担当の水上智恵記者が「見た」。

 戸郷に笑顔が戻ってきた。ミットに突き刺さる力強いボールに自然と笑みがこぼれた。「やっと一つの光が見えてきた。いろいろ悩んできましたけど、いいものが徐々にできあがっていると思うので、そこは楽しみ」。那覇では、リリースポイントを下げて約200球のネットスローを行うなど体にフォームをたたき込んでいた。時にはサイドスローで軽くボールを投げる姿も見られ、「角度が悪かったり手首が寝ることが多い」と過去の動画を見て試行錯誤。23日、ブルペンで中腰の捕手相手に投球を行った際には、安定したフォームで直球に力強さがあり、フォークの角度にも手応えを感じていた。

 思い切った決断だった。元来は、試合で球数を投げて状態を上げていくタイプだが、「今回は良くなって打者に投げることが一番だと思った」。実戦登板の予定を1度飛ばして納得いく形を作り上げてからマウンドに立つことに決めた。昨季は2度の2軍降格もあるなど8勝9敗、防御率4・14と悔しい結果となっただけに「今年はやらないといけないという思いが強い」と語る。だからこそ時間をかけた。

 杉内投手チーフコーチは「戸郷がいないとウチは優勝できないと思っている。戸郷と伊織、この2人は僕の中で絶対」と改めて信頼を口にする。「確かめたいことしかないので。僕の中でのチェックポイントをクリアできれば」と背番号20。復活に燃える戸郷の覚悟が詰まった今季初実戦になる。(水上 智恵)

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