巨人・阿部慎之助監督(46)が25日、那覇春季キャンプで大学の後輩でもあるドラフト4位・皆川岳飛(がくと)外野手(22)=中大=に強化ティー打撃を課した。期待を込めて“地獄メニュー”を計262球。

実戦全6試合出塁中のルーキーは指揮官の愛に応えるべく、時にはもん絶もしながらバットを振った。レギュラー白紙の中で、最激戦区となっている外野の定位置争いを勝ち抜く。

 冷たい雨が降りしきる沖縄の空模様とは対照的に、室内練習場には熱気があふれていた。「まだまだ!」「おー、いいじゃねえか!」「もういっちょいこう!」。阿部監督が皆川に262球のトスを上げて恒例の大股ティー打撃を課した。今キャンプ中は「サラン(愛)」と表現してノックなどを行ってきたが、この日は「サランじゃないです、しごきです」とニヤリ。それだけ期待をしているからこそ施した密着指導だ。

 室内練習場での打撃練習中。ティー打撃を行っていた皆川の元へ向かうと、「こんな緩いティー、1500球打っても変わらないから俺が投げてやる」と白球を手に取った。開脚して地面すれすれの球を打つメニューや、打ち終わりの体勢をキープするなどでルーキーももん絶。高めの球は目線を上げすぎずに重心を落として打つことや、低めは振り上げすぎず、左手で潰す意識などの助言もしながら愛のムチを振るった。

 皆川は中大時代も“地獄ティー”を経験していたが、少年時代から「憧れの存在」で大学の先輩でもある指揮官から直接受けるのは初。

「いつ回ってくるかドキドキしていました。監督が上げてくださっているので、一球一球気持ちを込めて振るという意味では、こちらの方がキツかったです」と充実感を漂わせ、「愛のあるというか、期待されている自覚を持たないと生き残れない。強くなるために頑張ろうという気持ちでやっています」と語る。

 ドラ4は紅白戦からここまで実戦全6試合で出塁中。攻守でアピールを続け、阿部監督も「いいものは出してくれている」と評価する。レギュラーは白紙の中で、外野は日本ハムからFA加入した松本やキャベッジ、丸、侍サポートメンバーの中山らがひしめく激戦区。「外野陣は全員が残れるわけじゃないと思うので。刺激し合ってやってくれれば」と指揮官は、激しい争いで頭を悩ませてくれることを求めた。

 春季キャンプは最終クールに突入。27、28日には韓国・ハンファとサムスンとの練習試合(ともに那覇)も残されている。「結果を出さないと生き残れない世界。何とか食らいつこうという気持ちで頑張りたい。

新人らしく精いっぱいアピールしていきたい」と皆川。熱い思いが確実に本人に届いた「阿部塾」だった。(田中 哲)

 〇…ドラフト5位ルーキーの小浜も阿部監督から熱血指導を受けた。「真っすぐをはじき返すためには、こうしたらいいんじゃない? というアドバイスをしています」と指揮官。直球を強く捉えられるスイング軌道をたたき込んだ。ルーキーは「一瞬のズレがすぐファウルに直結するので、より水平に最短距離で、というところを教わりました」と感謝していた。

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