宝塚歌劇の元雪組トップスターで女優・えまおゆう(在団中は絵麻緒ゆう)が演出を手がける舞台「愛憐記」(作・松本京、3月1日まで)が25日、東京・中目黒キンケロシアターで開幕した。

 えまおの宝塚時代の代表作として知られる「殉情」は谷崎潤一郎「春琴抄」が原作。

「愛憐記」は軸を残しつつ、新たに創作して上演している。美しい盲目の三味線奏者とその女性に仕える男の献身と愛を描く。歌の場面もある。昨年に続いて再演だ。

 えまおは、今回の演出のヒントにミラノ・コルティナ五輪フィギュアスケートペアで日本初の金メダルに輝いた「りくりゅう」こと三浦璃来、木原龍一組の表現や受賞後の言葉からもヒントを得たという。「木原さんは、あの最後に勝てた理由を、自分だけのためでなく相手や仲間のために頑張ろう、と思ったとおっしゃっていたのが印象的で。“りくりゅうペア”の姿勢や考えは、まさにこの舞台にも言えることなので」と演出の参考になっただけでなく、パワーをもらった様子。

 主人公の男女には歌舞伎俳優・坂東家之助と元アイドルで女優・田口華。端正な顔立ちの家之助は国立劇場の養成所出身で市村家橘一門の立役(男役)。「えまおさんの演出は厳しいですが、的確。前回よりも深く役に向き合っています」と手応えを明かす。田口は「再演を経験するのは初めて。

ハードルが上がったことを感じますが、こんなにも緊張するとは。この作品が大好きです」と話した。共演はROLLY、川村陽介、市村家橘ら。

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