昨年11月に火災のため急死した歌舞伎俳優の片岡亀蔵(かたおか・かめぞう、本名・片岡二郎=じろう)さん(享年64)のお別れの会が27日、帝国ホテル東京で開かれ、歌舞伎役者の市川中車が参列した。

 故人に最後のお別れを告げた中車は「本当にお世話になりましたので、『ずっと一緒にこれからもやらせていただきます』と心の中で申し上げました」としのんだ。

亀蔵さんとは昨年8月の「野田版研辰の討たれ」で毎日稽古をともにした。「(亡くなったことを聞いて)ほんとにビックリしましたけど、最後はご自身が得意とされている笑いのある役だった。笑いと涙は隣同士にあるんだなと改めて思いました」と語った。

 一番の思い出を聞かれると、「琴平町でのこんぴら歌舞伎でご一緒したときに、楽屋が同じだった。桜が東京から遅れて咲く頃で、僕は窓を開けて外を眺めていられると思ったら、亀蔵の兄さんは寒がりで(窓を)全部締められて、春の琴平を全く見られなかった。でも、亀蔵さんのお話が面白くて、亀蔵さんの温かさが春そのものだった」と回想。「何があっても笑いを忘れず、亀蔵さんにしかできないことをいっぱい目のあたりにしてきた。今もそうですけど、とても頼りにしている先輩ですし、これからもそうであると思う」と思いをはせた。

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