左アキレス腱(けん)を断裂した阪神の石井大智投手(28)が27日、手術後初めて公の場に姿を現し、現在の心境を吐露した。松葉づえを用い、厳重に固定された左足を浮かせて兵庫・尼崎の2軍施設「SGL」の室内練習場へ。

約8分間、立ったままで取材に応じた。この日からリハビリを開始。「再断裂のリスクも考えて慎重に。上半身は色々とやっていきたい」と意気込んだ。全治は未定。長期間となるリハビリ生活へ「やるしかないので」と語気を強めた。

 沖縄・宜野座キャンプで11日に行われた紅白戦で悲劇は起きた。3回無死一、二塁から右前打を浴び、本塁へカバーに入って左足で踏ん張った際に負傷した。「ブチッていうか、バァン!みたいな音がした」。激痛が走り、その場にうずくまった。「診察を進めていく中で断裂だと。ドクターとトレーナーと話し合って手術になりました」。

WBC日本代表も辞退。一般的に競技復帰まで6か月とされるが、右投手にとって投球時に負荷のかかりやすい左足なだけに、今季の復帰は絶望的だ。

 チームメートはもちろん、球界中から温かい声が寄せられた。同じアキレス腱断裂を経験した伏見には助言を仰いだ。「僕より足首を使うポジション(捕手)で、しっかり復帰して、パフォーマンスを出せている方が近くにいるのはこう…」と心強い存在だ。「これは誰かに与えられた試練でもないと思うし、起こったことに対して今できることを。前向きではないですけど、復帰に向けて頑張るだけ」。昨季50戦連続無失点のプロ野球新記録を樹立した無双右腕は、必ず戻ってくる。(藤田 芽生)

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