女優の菜葉菜が28日、都内で行われた主演映画「金子文子 何が私をこうさせたか」(浜野佐知監督)の初日舞台あいさつに小林且弥、三浦誠己、白川和子、咲耶らと登壇した。

 国家権力に抗い、23歳の若さで獄中で自死した金子文子(菜葉菜)の生涯を描く。

浜野監督が「金子文子はたった一人で戦い続けた。100年前に生きた女性をよみがえらせたいという思いで映画を作り、役者さんの熱量で完成させることができて、うれしい」。菜葉菜も「今の時代だからこそ、届けたい。観客の皆さんに何か響くものがあるのでは」と呼びかけた。

 9歳で祖母の養女となるが、奴隷のように扱われるなど壮絶な人生を歩んだ文子を演じることに「知れば知るほど、恵まれた時代に生まれた自分に演じられるか不安だった。自分の中からわき出るセリフにならないと説得力がない。ここまで不安になった役は初めて」。浜野監督の熱意に触れて「監督が描きたい金子文子と思えば、肩の荷が下りた」と振り返った。

 作品への愛着が強く「金子文子は23歳で短い生涯を閉じた。残してくれた魂は、これからも永遠に生き続けてくれる。金子文子という一人の女性が国からも親からも存在を認められなかったことが、これからも多くの人の記憶に残ってくれたら、救われる思いです。観客のみなさんが誰かに伝えて、作品が大きく広がってくれたら」と思いを込めた。

 本作は昨年、米ニューヨークで開催された「ニューヨーク国際映画賞」で最優秀主演女優賞、長編映画部門最優秀監督賞など5冠を獲得。昨年9月に死去した吉行和子さんも出演している。

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