将棋の第84期順位戦A級プレーオフが2日、指された。先手の糸谷哲郎八段が永瀬拓矢九段に勝利し、4月8日に開幕する名人戦七番勝負で藤井聡太名人=竜王、王位、棋聖、棋王、王将=への挑戦権を獲得した。

 永瀬が開幕7連勝し、勝てば2期連続の挑戦権という8回戦で糸谷が勝利し、7勝1敗で並んだ。「将棋界の一番長い日」とも呼ばれる最終9回戦は共に敗れ、プレーオフに回った。

 この日の戦型は雁木。永瀬に角道をふさがれ苦しい展開となったが、糸谷は持ち時間を使わない指し回しで逆転した。1局を「中盤がわからなくて、うまい人だったらもう少し仕掛けていたかな。でも入玉できる形になって、なんとか見えてきた」と振り返り「A級に復帰できて1期目で挑戦できたのはうれしい思いです」と喜んだ。

 糸谷のタイトル挑戦は第46期棋王戦五番勝負以来、5年ぶり。藤井との対戦成績は1勝9敗。番勝負は初めてだが「ボコボコにやられている相手なので、教わる気持ちでやっていければ」。所属する日本将棋連盟の常務理事も務め対局以外の仕事でも多忙を極めているが、第27期竜王戦以来、12年ぶりのタイトル獲得を目指す。

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