保育業界に特化した人材サービスを展開する株式会社アスカは3日、保育士530人を対象にした「仕事観」に関するアンケート調査の結果を発表。やりがい、離職要因、長く続けられる職場の条件など、現場のリアルな声の分析結果を公表した。

 保育業界では慢性的な人材不足が続いており、保育士の有効求人倍率は依然として高水準で推移している。一方で、少子化が進むなか、各園には「選ばれる園づくり」や保育の質向上が求められている。これまでの人材課題は「採用人数の確保」に焦点が当たりがちだった。しかし近年は、採用後の早期離職やメンタル負担の増大といった「定着」の課題がより顕在化している。

 保育士不足の本質は、単なる人員数の不足ではなく、「安心して長く働ける職場環境が整っているかどうか」にあるのではないか―。こうした問題意識のもと、この調査では現場で働く保育士530人に対し、やりがい・負担・離職意向・理想の働き方について調査を実施した。

 保育の仕事で大切にしていることの1位は「子どもとの関わり方」(356人)となった。また、やりがいを感じる場面でも「子どもの成長や変化を感じられたとき」が79.6%(422人)で最多となり、「子どもとの信頼関係が築けたとき/78.1%(414人)」が続いた。保育士にとって、子どもとの関わりそのものが最大のやりがいであることが明確に表れている。

 一方で辛いことは「職場の人間関係」が57.4%(304人)で最多となり、やりがいの中心が「子どもとの関わり」であるのとは対照的に、職場環境や組織体制への課題が浮き彫りとなった。「給与が見合わない/33.8%(179人)」「人手不足/30.4%(161人)」を上回る結果となった。

 辞めたいと感じた理由も「人間関係のストレス」が78.5%(416人)で突出し、2位の「体力・メンタル面の限界/37.2%(197人)」、3位の「給与が見合わない/36.4%(193人)」を大きく上回った。

心理的な負担が、離職意向に強く影響していることが明らかとなった。 

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